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作曲家篇 オランダの作曲家

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ボタンオランダの作曲家

 またもシャイーの録音ですが、1990年に発表されたワーナヘール作品集には、メンゲルベルクとコンセルトヘボウ管弦楽団に献呈された1928年の「序曲十二夜」や、1938年のコンセルトヘボウ管弦楽団創立50周年祭に際して楽団理事会に献呈された「序曲アンフィトリオン」が収録されています。またNMクラシックスのハイティンク/コンセルトヘボウ放送音源ボックスセットでは、ディスク11がオランダの作曲家による作品集に充てられており、その中に収録されたAnthon van der Horstによる"REFLEXIONS SONORES"という曲は、コンセルトヘボウ管弦楽団75周年のために作曲された3曲のうちの1曲だとのこと。ちなみに他の2曲は、Hendrik Andriessen作曲"MASCHERATA"と、Otto Ketting作曲の"COLLAGE NO.9"である旨、ライナー・ノーツに記載されています。そこにはまた、ハイティンクが20の世界初演を含む50以上のオランダ作品の初演を指揮したとの記述もあります。

 そして。先日、"NETHERLNDS MUSIC - CONCERTGEBOUW ORCHESTRA"と題された4枚組のCDを入手しました。各種放送音源(一部フィリップス音源を含む)によって、コンセルトヘボウ管弦楽団が演奏したオランダ作曲家の作品17曲が集成されたものです。制作主体その他の詳細はよく分からないのですが、ジャケットにはペディメント(破風)の部分に100という数字が印刷で合成されたコンセルトヘボウのファサードがデザインされているため、1988年の創立100周年に合わせて制作されたもののようです。また「限定盤」とあります。正体不明のCDなのでディスコグラフィには掲載しませんが、参考までに登場する指揮者と録音年は以下の通り。

メンゲルベルク(1940)/ベイヌム(1954,1956)/ハイティンク(1974-1984)/モントゥー(1969)/コンドラシン(1979)/オッテルロー(1972)/ジンマン(1979)/セル(1960)/ヨッフム(1965)/Hans Vonk(1981)/Lucas Vis(1979)

 最後の二人は知らない人です。オッテルローが指揮しているのは自作の「木管楽器のためのシンフォニエッタ」という作品。またヨッフムが指揮しているヘップナーの「エグローグ」は、1968年のコンセルトヘボウ管弦楽団来日公演において、ハイティンクの指揮で本邦初演されています。


伊東注:ハンス・フォンクはオランダ出身。1985年から90年までシュターツカペレ・ドレスデンの首席指揮者(オペラも兼任)を努めた人物です。ゼンパー・オパー再建記念公演の「ばらの騎士」はハンス・フォンクの指揮で行われました。前任がブロムシュテット、後任は現在のシェフ、シノーポリです。


(An die MusikクラシックCD試聴記)