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作曲家篇 その他の作曲家

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 コンセルトヘボウ管弦楽団のHPの「作曲家達との仕事」の続きを見てみましょう。メンゲルベルク関係ではR.シュトラウスとマーラーの他に、ラヴェル、ドビュッシー、ストラヴィンスキー、シェーンベルク、ヒンデミット、ミヨーらの名が挙げられており、彼らはいずれもコンセルトヘボウ管弦楽団を1回以上指揮したとのこと。さらに、バルトーク、ラフマニノフ、プロコフィエフは独奏者として自作曲を演奏したということです。

 もう一つ、コンセルトヘボウ管弦楽団の1968年来日公演のプログラムに、面白い情報が掲載されています。野呂伸次郎氏による「オランダの旅」という記事の中で紹介されている〔コンセルトヘボウのゴールデンブック〕がそれです。これは、コンセルトヘボウ管弦楽団といろいろな形で協演した指揮者、作曲家、演奏家の署名とコメントが書きこまれた、マーラーのスコアのように大きな本だそうです。上記のリヒャルト・シュトラウスは1897年の初指揮の際に、「わたしの親愛なるメンゲルベルクよ、あなたのオーケストラは実に素晴らしい」とコメント。マーラーは「アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団に数々の喜びと感謝を捧げる」と記し、ストラヴィンスキーは「コンセルトヘボウに大いなる敬意を表す」と書き残しているとのこと。この〔ゴールデンブック〕は、いまでもコンセルトヘボウに保存され書き込みが続けられているのでしょうか。こういう情報もホームページ等で公開していただきたいものです。

 さて「英雄の生涯」以降、コンセルトヘボウ管弦楽団に捧げられた曲、あるいはコンセルトヘボウ管弦楽団のために作曲された作品には、どのようなものがあるのでしょう。例えば、ルトスワフスキの「ミ・パルティ」はコンセルトヘボウ管弦楽団によって委嘱された作品で、1976年に完成、初演されたものです。1977年5月のコンセルトヘボウ管弦楽団東京公演が本邦初演で、同年12月のコンセルトヘボウでの録音がNMクラシックスから出ているハイティンク指揮コンセルトヘボウ管弦楽団の放送音源ボックスセットに収録されています。また、ベリオの「フォルマツィオーニ」はコンセルトヘボウ管弦楽団の委嘱作品として1987年に作曲され、シュトニケの「合奏協奏曲第4番(交響曲第5番)」はコンセルトヘボウ管弦楽団のために1988年に作曲された作品。いずれも完成の翌年にシャイーの指揮で録音されています。さらにシャイーが1998年に完成したヴァレーズ作品全集には、コンセルトヘボウ管弦楽団その他による委嘱により復元または完成された曲がいくつか収められています。

 もちろん録音されていない作品も含め、他にもいろいろあると思われます。しかしこういう例はやはり、母国オランダの作曲家の作品に多いのではないでしょうか。


(An die MusikクラシックCD試聴記)