2010年11月20日(土) 19:30 東京・サントリーホール
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
指揮:マリス・ヤンソンス
ヴァイオリン:ギル・シャハム(メンデルスゾーン、バッハ)
演目
- ロッシーニ:歌劇「ウィリアム・テル」序曲
- メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.64
[アンコール]J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番〜ガヴォットとロンド
[アンコール]J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番〜プレリュード
[アンコール]ブラームス:ハンガリー舞曲第5番
[アンコール]ビゼー:「アルルの女」第2組曲から ファランドール
たとえば来日頻度でコンセルトヘボウ管を上回るウィーン・フィルの場合、帯同する指揮者が毎回のように入れ変わり、それが聴く側の楽しみの一つになっていると思います。その点コンセルトヘボウ管は、ここ20年間ほぼ一年おきに日本ツアーが組まれているにもかかわらず、指揮者はその時点の音楽監督すなわちシャイー又はヤンソンスに限られていて、まったく変わり映えがしません。そんなオーケストラはほかにないのでは? 演目も一定傾向の名曲路線が中心で、どうにも新鮮味に乏しい来日公演が繰り返されているわけですが、それにも関わらず高い集客力をキープし続けているようなんですね。
当夜の東京赤坂サントリーホールは大入り満員、チケットを手に入れられなかったという人も多数いた模様(その一人が伊東さんなんですけど・・・)。料金だって安くはないのに、こんな世知辛い時代においても需要が落ちない要因は、ほぼ外れなく質の高い演奏を楽しませてくれるという、きわめて高いレベルでの安定感ではないか。そういったことを実感したコンサートでした。 |