デュ プレのエルガーを聴く

文:どきちさん

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エルガー
チェロ協奏曲&エニグマ変奏曲
チェロ:デュ プレ
バレンボイム 
SONY CLASSICAL(国内盤 SRCR 2643)

 デュ プレのエルガーと言えばまっさきに上がるのが1965年録音 ジョン バルビローリ卿との録音が思いつかれると思います。(名盤って言われて久しいですよね。事実そう 思いますが)でも・あえて私は亭主だったバレンボイムと録音した70年録音盤を紹介したいです。それは私がジャクリーヌ デュ プレを知るきっかけとなった映画”本当のジャクリーヌ デュ プレ”で使われたエルガーのチェロ協奏曲の音源がそれだったからです。

 ここでは映画の事は書く事はしませんが・・
私は映画を見て、この曲にむちゃくちゃひかれたのです・・ ものすごく悲しい旋律・・ 映画音楽は好きだったけど・・”この曲って何? 悲しくて心に響く素晴らしい曲だな・・”って感じたんです。オーケストラの伴奏のさび・・ 独奏チェロの泣くような響き・・ クラシックに興味なかった私がこの曲を知って、ジャクリーヌ デュ プレを知り、彼女の他の演奏を聞いてみたいと思うようになり、クラシック音楽を今では少しずつ聴く様になっています。

 最初 映画のサントラでエルガーのチェロ協奏曲を聞いて、ソニーから出ているこのCD(同じ音源なんですけどね。)を購入し、もちろん東芝EMIから出ているバルビローリ卿との録音(1965年盤)のCDも購入して、独奏チェロとバックのオークストラの演奏するさびにしびれました。

 デュ プレのCDはほとんど購入しました。彼女を知って、クラシックを好きになり、そして彼女の(ちいさなちいさな)ファンサイトまで立ち上げてしまったほどなのです・・

 すべてはソニーから出ているデュ プレ演奏のエルガーのチェロ協奏曲が始まりだったんで。彼女はこの録音からおよそ2年半後にはみなさんご存知のとおり多発性硬化症のために演奏活動を止めなければいけない事態になってしまいました・・だから演奏の出来としては65年盤に及ばない事だと思います(楽器を演奏しないのでそういうことは語れない。)

 でも・・私はこの演奏が大好きなのです・・

 

2002年3月5日掲載、An die MusikクラシックCD試聴記