「コンセルトヘボウのシャイー」No.48
ストラヴィンスキー:カルタ遊び、他

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「コンセルトヘボウのシャイー」CD目録
「コンセルトヘボウのシャイ」ー原稿大募集 
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CDジャケット

1)ストラヴィンスキー:ペトルーシュカ(1947年版) 〔No.27と同一音源〕
2)ストラヴィンスキー:春の祭典(1947年版) 〔クリーヴランド管弦楽団〕
3)ストラヴィンスキー:火の鳥(組曲、1945年版) 〔No.34と同一音源〕
4)ストラヴィンスキー:カルタ遊び
5)ストラヴィンスキー:ミューズの神を率いるアポロ(1947年版) 〔No.34と同一音源〕

(4)録音:1996.5. コンセルトヘボウ大ホール
(4)P:アンドルー・コーナル
(4)BE:ジョン・ダンカーリー
国内盤初出:(未発売)
International release: March 2003/Catalogue number:Decca 473 731-2

既発音源を二枚組に編集して再発売する”DOUBLE DECCA”シリーズの中の一組で、ストラヴィンスキーのバレエ音楽を集めたものだが、「カルタ遊び」のみは1996年に録音されてオクラ入りとなっていた音源。初出となるこの1曲のために仕方なく他の曲をダブリ買いさせられたファンも多かったはず。同時に同シリーズでシャイー指揮のものが4タイトル発売された。いずれも輸入盤で、現時点では国内盤は出ていない。

その「カルタ遊び」は、彼らの来日公演でも1996年と2002年に採り上げられている。得意のレパートリーと推察され、この録音も鮮やかな音響美を堪能できる素晴らしい仕上がり。特に、ロッシーニの曲が引用されるあたりなどは、月並みな感想だが、やはりシャイーならではの躍動感と軽妙さが効果的だ(同じくヘボウを指揮したヤルヴィ盤は重過ぎる)。どうしてこれがボツにされかけていたのだろうか。

想像してみるに、1997年に発売された「火の鳥」「ミューズの神を率いるアポロ」(いずれも1995年録音/本ディスコグラフィNo.34)のカプリング用に録音されたものではあるまいか。ところがその3曲だと収録時間が81分を少し超えてしまう。この二枚組のDISC-2がまさにその組み合わせになっているのだが、1997年当時は80分をオーバーすることに技術的な問題があり、仕方なく「シェエラザード」とのカプリングで1994年に発売済みだった「幻想的スケルツォ」(1994年録音)を代わりにもう一度収録してお茶を濁したのだった・・・という事情があったように思うのだが、ま、真相はわからない。

(2004年9月8日、青木さん)