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シャイー その2
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リッカルド・シャイーのコンセルトヘボウ辞任が2002年1月17日付けでヘボウの公式HPで発表されてから、約二週間が過ぎました。シャイーはなぜコンセルトヘボウを去るのか? 後任はどうなるのか? 現時点ではへボウHPでもそのあたりは明らかにされていません。いずれ真相や動向が伝わってくることでしょうが、ここではとりあえず、以下のような報道をとりあげます
これは英国テレグラフグループのHPに掲載された、"Exit the maestro"(マエストロの退場)というNorman Lebrecht氏の署名記事から抜粋したものです。
文章の構成がややごちゃごちゃしていましたので、内容を項目別の箇条書きで再整理しました。翻訳につきましては、例の自動翻訳機能を使用してみたものの、結果があまりに無茶苦茶で実用に耐えず、仕方なく不詳ワタクシが訳しました。あい変わらずの直訳調で、おそらく誤訳もあるでしょうが、自動翻訳よりはマシということで、ご容赦ください。原文にもあたっていただければ幸いです。
1.移籍に関する事実関係(として述べられている事項)
- 先週(訳注:記事の日付は2002年1月23日)、リッカルド・シャイーはこれ以上首席指揮者を希望しないと発言し、アムステルダムのロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団を驚かせた
- 彼はゲヴァントハウスを率いるためにライプチヒへ去るが、圧力のもとに去るのではなく、それどころかオーケストラは、1986年から続いている契約の更新をオファーしていた
- シャイーは、1985年にザルツブルグでゲヴァントハウスを指揮して以来、戻るように頼まれつづけていたと説明した
- 彼は先月最終的に受諾し、オランダでは手に入れることのできない組み合わせである管弦楽団とオペラハウスとを率いることにその場で同意した
- 内輪話としては、シャイーが契約更新の遅れに困惑していたことがあり、わざとぐずぐずしたのではないが、オランダ人はそのようなときでものろまであり、シャイーのいらだちを見ても動きは速くならなかった
2.移籍の理由に関するLebrecht氏の想像
- シャイーは、現代においては世界的クラスのオーケストラ(訳注:ヘボウのことを指すのか?)からもはやオファーはないと、16年を経過して単純に感じたに違いない
- その街の王であることに慣れた指揮者たちは、彼らが歩んだどの場所でも認められたが、コンサートがよりけばけばしいエンタテインメントに負けるにつれて、彼らの名声は衰え地位は廃れた
- おそらく、地方都市でビッグになる方が、大都市のケークウォーク上で最も支持されるありきたりのキャラクターよりもいいのであり、ベルリンでのサー・サイモン・ラトルやニューヨークでのロリン・マゼールもすぐにその実感に直面するだろう
- シャイーは、ライプチヒやリバプールでもアムステルダム以上に大きく歩むことができるだろう
3.アムスからライプチヒへの移籍に関するLebrecht氏の所感
- コンセルトヘボウとゲヴァントハウスは、両者とも栄光に包まれた過去を持つ素晴らしいオーケストラだが、プロフェッショナルな分類においては質的な相違がある
- コンセルトヘボウが世界のトップ・ファイヴ(ベルリン、ウィーン、ニューヨークや米国の次善の楽団と比較して)の中でその地位を一貫して維持してきた一方で、ゲヴァントハウスは20世紀を通じて、東と西の間、専制政治と市場の力の間であちこちさまよってきた
- ヘルベルト・ブロムシュテットの元で改善している誇り高いアンサンブルは残っているが、最も熱烈な地方愛国者でもそれに抜群のランク付けはしないだろう
- オーケストラの競争コースにおける「グレート」と「ベスト」との間にある深淵は、果てしなくかつ捉えがたい
- 指揮者にとってより下位のもののために頂点の山を自発的に断念することは、指揮台の150年間歴史において前例がなく、一度トップに到着すれば、彼らは一生しがみつく
- このことは、ジョージ・ブッシュがネブラスカ州の知事になったりビル・ゲイツがマイクロソフトからアエロフロートに行くことにも相当する
- 東ドイツが崩壊したとき産業と見本市の役割の大半を失った都市が、サーキット上で(とりわけロンドン交響楽団の次期音楽監督として)最も捜し求められていた才能の一つを得たということは、意外な結果だ
4.コンセルトヘボウの後任に関するLebrecht氏の予測
- 指揮棒の必死の追跡が、2004年に向けてアムステルダムを出発した
- レパートリーと政治的見解がワーグナーの軌道線に相容れないものの、クリスティアン・ティレーマンが先頭走者だ
- 枠の中にはマリス・ヤンソンス、サー・コリン・デイヴィス、マイケル・ティルソン・トーマスもいる
- 暫定的な解決策は、名誉指揮者のハイティンクにサカリ・オラモやダニエル・ハーディングのような若者を数年間指導するように頼むことだろう
(An die MusikクラシックCD試聴記)