コンセルトヘボウ管のページ
作曲家篇 R.シュトラウス
リヒャルト・シュトラウス
コンセルトヘボウ管弦楽団HPの中の「作曲家達との仕事」で、メンゲルベルクが親密な接触を確立した作曲家達の筆頭に挙げられているのが、リヒャルト・シュトラウス(1964-1949)です。なにしろ、名曲「英雄の生涯」がメンゲルベルクとコンセルトヘボウ管弦楽団に献呈されているのですから、その関係は浅からぬものがあったのでしょう。
シュトラウスは1897年10月7日にコンセルトヘボウ管弦楽団を指揮して「死と浄化」を演奏して以来、密接な関係を結んだとのことで、メンゲルベルクもシュトラウスのためにいろいろ便宜を図ったようです。そして10月30日の演奏会ではメンゲルベルクが「死と浄化」を、シュトラウスが「ツァラトゥストラかく語りき」をそれぞれ指揮し、シュトラウスは大いに満足したとのこと。このあたりは『作曲家別名曲解説ライブラリー9 R.シュトラウス』(音楽之友社,1993)の記述を参考、というよりほぼ丸写しさせていただいております。なおメンゲルベルクとコンセルトヘボウ管弦楽団が「英雄の生涯」を取り上げたのは、シュトラウスがフランクフルトで初演をしてから半年以上後の1899年10月26日でした。
そしてメンゲルベルクは1928年にニューヨーク・フィルとこの曲を録音し、コンセルトヘボウ管弦楽団との録音は1941年に行われています。他には「ドン・ファン」を1938年に録音。これらは1999年に「テレフンケン・レガシー」シリーズで復刻されました。ベイヌムはシュトラウスを録音しなかったようですが、その時期はヨッフムが「ドン・ファン」と「ティル」を1951年に録音、さらに1960年にはその両曲と「薔薇の騎士」のワルツ2曲も録音しています。ハイティンクは主要な管弦楽曲を録音し、来日公演でも「英雄の生涯」や「ドン・キホーテ」といった大曲をとりあげています。シャイーの録音はなく、レパートリーに入っているかも不明です。
他の指揮者では、1956年にはべームが「死と変容」を録音しています。そして1988年にはビシュコフが「ドン・ファン」を録音したものの、翌年に録音されたカプリング曲「ツァラトゥストラかく語りき」ではオーケストラが変わってしまい、結局その「ドン・ファン」が、フィリップスによる最後から二番目のコンセルトヘボウ録音になってしまっていることは、すでに触れた通りです。
(An die MusikクラシックCD試聴記)