ARCHIVE OF WHAT'S NEW?
2007年10月

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CD2007年10月29日(月):9周年記念行事迫る!

先週末は、苗場スキー場にあるドラゴンドラに乗って紅葉を楽しんできました。土曜日は雨に祟られましたが日曜はうって変わって好天に恵まれました。子供を連れてゴンドラに乗り込むと山はすっかり紅葉していて大変見事なものでした。人間の力ではとても作り出せそうにない複雑な色合いに感嘆であります。

・・・といっているうちに10月はいよいよ残すところ数日になりました。11月1日が近づいてきました。そうです。An die Musik開設9周年記念行事が近づいています。まずは私の原稿からアップしなければなりませんので、ちょっと焦っています。皆様からも原稿をお待ちしておりますので、もう一度募集要項をご覧下さいね。ご参加をお待ちしております。

 

CD2007年10月13日(土):サンパウロ再び

あなたもCD試聴記を書きませんか」のコーナーに「サンパウロ交響楽団を聴く」の続編「もう少し、サンパウロ交響楽団を聴く」を追加しました。文はゆきのじょうさんです。ゆきのじょうさん、原稿ありがとうございました。 また、掲載が遅くなって申し訳ありませんでした。

大変勢いのある文章ですね。これだと「コンサートに行こう!」という気になります。以前も書きましたがサンパウロ交響楽団の招聘事務所はこれらの試聴記を発見すれば必ずやリンクを貼ってくると私は見ています。

 

CD2007年10月12日(金):指揮者とオーケストラ

今日はサントリーホールでボレンボイム指揮シュターツカペレ・ベルリンのコンサートを聴いてきました。演目はマーラーの交響曲第9番。

今日のマーラーですが、多分好き・嫌いがはっきり分かれる演奏なのでしょう。骨太で熱く燃え上がるマーラーでした。交響曲第1番や第6番ではなく、第9番で、です。どろどろ、しっとり、ヌメヌメなどという要素はなく、乾いたマーラーでした。懊悩するようなマーラーではなかったですね。

それはともかく。

バレンボイムはすっかりこのオーケストラを自分の楽器にしているようです。10月3日の公演でも感じたことなのですが、この組み合わせでの演奏には全く違和感がありません。長いつきあいからもたらされる信頼関係や、あうんの呼吸が演奏に反映されているように思えます。

7月にインバルがフィルハーモニア管を指揮したマーラー連続演奏会を聴いた際には、なんとなくちぐはぐな感じがしたものでした。リハーサルが充分でなかったのか、とか、オーケストラは時差ぼけを解消できなかったのか、などと思ったものですが、今日のコンサートでは、指揮者とオーケストラの間には長い時間をかけなければ培われないものがあるのだな、と思わせるものがありました。お互い人間同士ですから、指揮者がどれほど指揮の技術が高かろうとその指揮者を受け入れるオーケストラがなければうまくいかないのでしょうね。シュターツカペレ・ベルリンは前回の来日時よりもさらに腕を上げていましたし、見事な演奏を聴かせてくれました。コンディションも上々だった上に、指揮者の意図が明確にオーケストラに伝わっていたために主張のはっきりした名演奏が実現できたのですね。

バレンボイムはシカゴ響と来日した際にもマーラーの交響曲第9番を演奏しました。東京文化会館で私はその演奏を聴きましたが、シュターツカペレ・ベルリンとの演奏はシカゴ響との演奏を上回っていると感じられました。指揮者とオーケストラとの有機的なつながり、密度の濃い演奏。好き・嫌いはあるかもしれませんが文句のつけようがありません。

バレンボイムとシュターツカペレ・ベルリンは今、大変幸福な環境にあると思いました。オペラの公演もさぞかし良かったのではないかと想像されますが、これはいかがでしょうか?

 

CD2007年10月9日(火):SACD

先頃、R.シュトラウス作曲「アルプス交響曲」の新譜が某レーベルから発売されました。SACD/CDのハイブリッド盤です。イタリア人指揮者がドイツの歴史あるオーケストラを振ったもので、そのオーケストラのファンにとっては待望の本格的管弦楽曲録音でした。

そのハイブリッド盤を聴いて私は「SACDというフォーマットはいったい何なのか」と首を傾げてしまいました。全然音が良くない。全く平板です。本当に最新録音なのかと疑ってしまいます。小音量で聴いても、中音量で聴いても駄目です。家人がいない時を見計らって可能な限りの大音量で聴いてみましたが、我が家の許容範囲内ではやはり薄っぺらい音でしか再生できませんでした。もっと巨大な音で聴けばいいのでしょうか? 私はオーディオマニアでは決してないのですが、あまりに平板な音を聴くと、「いくら何でもこれはないだろうよ」と思わざるを得ません。

これは今に始まったことではありません。レーベルを問わず、今までに購入したSACD盤の多くに私は満足していません。というより、通常盤より高価であることが多いので怒り心頭に発してしまいます。こともあろうに、SACDというフォーマットを開発したメーカーがその評価を下げてしまうような録音を出すのも理解に苦しみます。

さて、「アルプス交響曲」に戻りますが、同じオーケストラには1970年から1971年にかけて録音された有名録音があります。これは35年以上も前の録音なのに、上記のSACDよりずっと明確にオーケストラの音を聴き手に届けてくれます。オーケストラの音は時に時代を感じさせるのですが、それも貴重な「瞬間の記録」だと思います。

21世紀に生きる私たちは1950年代、1960年代、1970年代の録音にリアルタイムで接してきた音楽ファンに比べて幸せになっているのでしょうか。最新録音の割に貧弱な音しか聴けない円盤を手にしながら、考え込む今日この頃です。

 

CD2007年10月1日(月):「皇帝」

シュターツカペレ・ドレスデンのページ」に「グリモーのベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番『皇帝』を聴く」を追加しました。

 

(An die MusikクラシックCD試聴記)