シュターツカペレ・ドレスデンのページ
■ 更新履歴
■ 私のカペレ
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10.
青木さん「私とカペレ」(2002/09/03)
9.
8.
7.
飯守 邦也さん(2001/02/23)
6.
5.
グールドさん(2000/09/17)本人の申し出により削除(2003/11/13)
4.
西間木さん(2000/08/27) 3.
グールドさん(2000/07/28)本人の申し出により削除(2003/11/13) 2.
「あBrahmsi」さん(2000/07/19) 1.
「シュターツかぶれ」さん(2000/07/04,19) ■ ペーター・ダム分室
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6.
ペーター・ダム・ディスコグラフィー(2000/10/01) 5.ダムを捜せ!〜マーラー交響曲第5番(2000/09/29)
4. 3. 2. 1.0.
番外篇 小話
本家「シュターツカペレ・ドレスデンのページ」でのペーター・ダム
2.
1.
■ シュターツカペレ・ドレスデンのページについて(99/09/20)
私はシュターツカペレ・ドレスデンのファンである。クラシック音楽を聴き始めて以来、最も衝撃的であったのは、このオケを生で聴いたことであった。私はベルリンフィルを聴いた時も、ウィーンフィルを聴いた時も、シュターツカペレ・ドレスデンを生で聴いた時以上の衝撃は受けなかった。1991年11月、ドレスデンに一週間滞在した私は、かねてから気になっていたこのオケをゼンパー・オパーで聴き、そのすばらしい響きに陶然としてしまった。何という響きであろうか。決してきらびやかではない。地味なのでもない。深みがあり、まろやかな響きが空間で溶け合う。私はまさに夢見心地であった。
ドレスデン滞在は私の長年の夢であった。私は学生の頃からこの比類なきオケの録音を聴いてきた。東ドイツという商業ベースの圏外にあったために大手レーベルによる録音こそ少なかったが、日本で入手できたシュターツカペレ・ドレスデンの録音は、いかにこのオケが独自の響きを持っているかを明瞭に物語っていた。私は録音を聴いただけで完全にこのオケに魅了されていたのである。「いつかは生で聴いてみたい、できればゼンパー・オパー内で聴いてみたい」という欲求は日増しに高まっていた。
ドレスデンに滞在中、私は4日間ゼンパー・オパー詣でをした。音響的にはあまり優れていないといわれるオペラ・ハウスだが、それでも私は重心の低い、そしてまろやかな木質感漂う響きを堪能したのである。繰り返すが、それは大変な衝撃であった。ある程度生で聴く音色は想像はしていたのだが、想像をはるかに超えるすばらしい響きだったのである。今考えてみると、1991年はシュターツカペレ・ドレスデンの好調期ではなかった。技術低下が声高に叫ばれていた時期に当たる。それでもあの音色は私を驚嘆させたのである。
(以下、シュターツカペレ・ドレスデンのページ開設当時の古い文章です。ご容赦ください。折を見て改訂します。2009年8月16日)
1992年からこのオケはシノーポリが首席指揮者を勤めている。残念ながら、シノーポリが首席指揮者になってからというもの、シュターツカペレ・ドレスデンはかつての最大の特長であった「木質感」を失いつつある。その理由がシノーポリによるものなのか、あるいは東西ドイツ統合による国際化の影響によるものか、私には結論が出せない。いずれにせよ、このオケの美質が失われつつあることは確かである。大変嘆かわしい。
したがって、このページでは主としてシノーポリ以前のCDを取り上げる。そのため、やや後ろ向きなページになってしまうが、私個人は、すべてではないにせよ、シノーポリ以降の録音にあまり魅力を感じていないのである。そのうちに考えを完全に改めるかもしれないが、しばらくはご容赦願いたい。
なお、誤解を招きかねないので、ここで断っておくが、私はシノーポリが嫌いなわけではない。シュターツカペレ・ドレスデンの音色がシノーポリの代になってから変貌しつつあることを嘆くだけで、シノーポリの指揮者としての力量は高く評価している。念のため。
■ お願い
私はコレクターではないので、シュターツカペレ・ドレスデンのCDばかりを買っているわけではない。重要なCDで私が持っていないものも山ほどある。シュターツカペレ・ドレスデンのディスコグラフィーを見ると、少ないと思っていた割には膨大なCDが存在するようだ。
そこで、このページでは、私の所有するCD紹介と平行して、読者の方々からの推薦盤紹介も掲載したいと思う。私はこのオケのファンはあちらこちらに隠れていると固く信じている。そうに違いない。どなたも、きっと秘蔵し、愛聴しているご自慢のCDがあるはずだ。どうせなら、このページで大公開してしまおう! 皆様のお宝CDへの熱い思いをこのページで取り上げてみたいと思うが、いかがだろうか?
将来的にはドレスデンのページ内に掲示板を作りたいが、しばらくはE-mailで対応したい。読者の方々の投稿を熱烈歓迎する!
■ 呼称について
このオケは「ドレスデン国立歌劇場管弦楽団」あるいは「ドレスデン・シュターツカペレ」、ひどいのになると「ドレスデン・シュターツカペルレ」など、様々な名前で呼ばれている。が、このページでは「シュターツカペレ・ドレスデン」で統一したい。「シュターツカペレ・ドレスデン」が長すぎると感じる方は略号として「SD」で行くことにしたい。
昨日一部ご紹介しましたとおり、シュターツカペレ・ドレスデンは誠に有機的な団体であります。普段はオペラハウスの座付きオケであり、公演の合間を縫ってシンフォニーコンサートを開催するシンフォニーオーケストラでもあります。また、当団を母体とする室内楽の伝統は、1854年以降連綿と続いており、たくさんの団体が活躍しています。その規模も様々で、デュオやトリオから比較的大人数のカペラ・サジタリアーナ、ドレスデンカペルゾリステン(いずれも総員20名をこえます)、など幅があります。また、古楽ブームはオランダから起こりましたが、意外なことに、古楽はドレスデンでも盛んなのです。ドレスデンは非常に保守的な土地に思えますが、新しい音楽から16,17,18世紀の古い音楽まで旺盛に取り入れる姿勢は、称賛に値します。こういうことができるからこそ、ドレスデンは音楽都市として名を馳せているわけですし、シュターツカペレ・ドレスデンはその中心であり続けているのです。
それぞれの子団体を、母体であるシュターツカペレ・ドレスデンとは別物であるという考え方もできるのでしょう。が、おそらく団員自体がそう考えることはまずないでしょう。彼らのよりどころはシュターツカペレ・ドレスデンであり、シュターツカペレ・ドレスデンあっての子団体であるわけです。室内楽を演奏する際も、会場はドレスデンの中心地ゼンパー・オパー内で行ったりするわけですから、別物と考えるわけにはいかないでしょう。
私はシュターツカペレ・ドレスデンのページを作る際、まだこの団体に対しては、「独特の音色を持つ一オケ」程度の認識しか持っていませんでした。「ドレスデン・・・」と名のつく子団体を知ってはいましたが、母体となるシュターツカペレ・ドレスデンがこれほどの有機体であるとは思いも寄りませんでした。この団体の持つ歴史、伝統は、知れば知るほど深みが感じられます。お陰で、ホームページ開設当時には考えもしなかったような興味がどんどん湧いてきました。やはり並の団体ではなかったとつくづく思い知らされます。壁の崩壊以後、シュターツカペレ・ドレスデンは、その演奏技術の低下を喧伝されましたが、多分一時的な現象にとどまるでしょう。この団体の伝統はしっかり維持されているようですから、何も心配することはありません。そうなると、60年代から80年代にかけての名盤だけを紹介したいという当初の企画は根底から変わってきます。私は将来までずっと追いかけることを決意いたしました。いやあ、このページを作ってよかったです!自分の認識を自分で変えられました!
さて、これを機会に、私は当ページにおける呼称を改訂、あるいは追加することにしました。「シュターツカペレ・ドレスデン」、「SD」、「当団」に加え、大いなる尊敬と愛情をもってこの団体を「カペレ」あるいは「Kapelle」と呼ぶことにします。団員も自分たちが属するシュターツカペレ・ドレスデンを愛情を持って「カペレ(Kapelle)」と呼んでいるそうです。そういえば、公式資料にも「Kapelle」と記載されていることが多いですね。皆さんも何卒宜しくご協力下さい。キーボードの入力も簡単です。
An die MusikクラシックCD試聴記