ARCHIVE OF WHAT'S NEW?
2002年3月

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CD3月28日:昨日のCD試聴記に「追記」しました。駄文です。

なお、明日我が家にADSLが導入される予定です。が、ちょっと開通するかどうか疑わしいのです。BIGLOBEとe-ACCESS連合にお願いしているのですが、どうもBIGLOBEとe-ACCESSの間できちんと連携が取れていないらしいのです。e-ACCESSに10日も前に連絡した事項が、処理されていないらしいのです。それどころか、昨日になって「まだ届いていませんよ! 早くしないと申し込みを解除しますよ!」などというメールがe-ACCESSから届きました。一体どうなっているのかよく分かりません。

BIGLOBEに確認しようにも、200回電話をかけても繋がらず、繋がったと思ったら20分以上待たされ、泣く泣く電話を切らざるを得ないとか、さんざんな状況です。今回は女房の都合でADSLにするのですが、こういうものはもう少し落ち着いてから導入した方がいいかもしれません。今の環境でも私は特に不自由を感じていないのですから、プロバイダーなどに翻弄されるのは馬鹿馬鹿しいです。

というわけで、明日、ADSLが導入できない場合は、しばらくの間更新ができなくなります。アウトの場合は掲示板の中でご連絡申しあげますので、何卒ご容赦下さい。


CD3月27日:CD試聴記に「キーシンの<展覧会の絵>」を追加しました。な、何と、ゲルギエフに前座をやらせてしまいました。


CD3月25日:CD試聴記に「ゲルギエフの<展覧会の絵>」を追加しました。


CD3月24日:青木さんによる「コンセルトヘボウの名録音」に「セルのシベリウス交響曲第2番」を追加しました。


CD3月22日:CD試聴記に「スウィトナーのブラームスを聴く」を追加しました。

これはALTUSから発売されたブラ1のライブ盤です。このCDは、いつ発売されたんでしょうね? CDショップの片隅に1枚だけありました。旬の時期が過ぎたのでしょうか? もっと目立つところにおいてくれないと気がつかないですねえ。なくなる前に入手できて良かったです。


CD3月18日:これは何だろう?

CDジャケットヴァンゲリス
MYTHODEA
ミュージック・フォー・ザ・NASA・ミッション・2001マーズ・オデッセイ
キーボード:ヴァンゲリス
ソプラノ:キャスリーン・バトル、ジェシー・ノーマン
ブレイク・ニーリー指揮ロンドン・メトロポリタン・オーケストラ
ギリシャ国立歌劇場合唱団
SONY CLASSICAL(国内盤 SICP 58)

なんだか怪しげなCDです。もしこのCDが天下のSONY CLASSICALから発売されていなければ、とても嘘っぽいですよね。オケの名前も変だし、ギリシャ国立歌劇場合唱団なんて本当に参加しているのかな?と思ってしまいます。タイトルは「MYTHODEA」ですが、副題がまた壮大で「ミュージック・フォー・ザ・NASA・ミッション・2001マーズ・オデッセイ」となっています。NASAが使う音楽らしいですが、怪しげです。

でも、これはとてもちゃんとしたCDなんです。実在の団体、音楽家を使い、NASA用に録音されているようなのですよ。CDの帯にはこう書いてあります。

伝説の巨人がついに放つ、渾身の一撃。
ヨーロピアン・プログレ界の伝説として熱烈なファンを多く持ち、「炎のランナー」「ブレードランナー」などを手がけて映画音楽の世界でも高い評価を受けるヴァンゲリス。米ビルボード誌史上初の「インストによるナンバーワン・ヒット」という勲章を持つ巨匠が、前代未聞のスケールで描く壮大な夢。ソニー・クラシカルへの移籍第1作となるこのアルバムは、NASAの火星探検プロジェクトのテーマ音楽として書き下ろされた、10の楽章からなる交響的組曲。キャスリーン・バトル(ソプラノ)、ジェシー・ノーマン(メゾ・ソプラノ)という音楽界きってのディーヴァ二人をゲストに迎え、この上なく荘厳かつ華麗な世界が完成した。

どうです? こんな触れ込みがあると聴いてみたくなるでしょう? 私も「こりゃ面白そうだ」と思って買ってきたのです。実際すごい曲なんです。もうド迫力というか、壮大というか、神秘的というか...マーラーの交響曲第2番なんか軽音楽に聞こえてしまうくらいのスケール感があるんです。本当ですよ。

しかし、私はとても興奮できません。何となれば、このCDを聴いてすっかり恐くなってしまうからです。暗黒世界にでも連れて行かれそうになります。「この上なく荘厳かつ華麗な世界」とありますが、荘厳かつ華麗すぎて背筋がゾゾゾとします。声楽陣がどどどーんと入ってくる第4楽章あたりはその恐ろしさに逃げ出したくなります。これは一体何なんでしょうね?

最近は「ヘビー・メタル」をさらに超える「デス・メタル」というのがあるのですが、これはさしずめクラシック界の「デス・メタル」です。恐くてもいい!という方は、ぜひ聴いてみて下さい。なお、家族には決して聴かせないようにした方が身のためだと私は忠告しておきますよ。


CD3月14日:追憶

CDジャケットシューマン
交響曲全集、他
サヴァリッシュ指揮シュターツカペレ・ドレスデン
録音:1972年9月1-12日、ルカ教会
EMI(輸入盤 7243 5 67771 2 5)

EMIが順次発売している「Great Recordings of the Century」に、シュターツカペレ・ドレスデン屈指の名盤が登場しました。私の想像では、昔はこのシューマン全集を聴いてシュターツカペレ・ドレスデンのファンになった方が多かったのではないかと思います。幾度となくこの録音を聴いてきて、演奏の隅々まで覚えてしまっている私もついにartリマスタリング盤が出たとなると、迷った末ではありましたが、買わずにはいられませんでした。

そして、この録音を聴いてみて、改めてカペレの音色に陶酔してしまうのです。弦楽器はもとより、金管セクションの柔らかい響き。オケの音色をこれほど芳醇に聴かせる録音はそうあるものではないと思います。大音量で聴いても、小音量で聴いてもその魅力が変わらないところに、この最新リマスタリングの効果があるように私は感じています。

1970年代初頭のシュターツカペレ・ドレスデンは多くの名盤を生んでいました。これはその代表盤です。当時このオケの芸術はひとつのピークを築いていたと思うのですが、この録音はそれを回顧する上で最適です。実は、「今さらこのCDを買わなくてもいいかな?」などと思いつつ買ったのですが、良いものはどうやって聴いてみても良いので、ついつい繰り返し聴いてしまいました。

しかし、同時に私は辛くもあるのです。このようなサウンドは、過去の録音でしか聴けないのです。現代においてはもはや同じ音は聴けないのです。それは時代の流れですから致し方ないのですが、シュターツカペレ・ドレスデンのファンとして、過去の思い出に耽ってしまうことに寂しさを感じずにはおれません。こんなことを考えているのは私だけかもしれませんが。ファンの方々、いかがでしょうか?


CD3月12日:こんな演奏があっていいのか?

CDジャケットチャイコフスキー
ピアノ協奏曲第1番変ロ短調作品23
ピアノ:ホロヴィッツ
ブルーノ・ワルター指揮ニューヨークフィル
録音:1948年4月11日
ブラームス
ピアノ協奏曲第1番ニ短調作品15
ワルター指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管
録音:1936年2月20日
Music & Arts(輸入盤 CD-810)

トスカニーニ指揮NBC響とホロヴィッツが録音したNBC盤を聴いたとき、私はこんなにすごいチャイコフスキーがあっていいものかと思ったものでしたが、こちらの録音にも度肝を抜かれてしまいますね。豪腕で雷鳴が轟くように弾きまくるホロヴィッツ。それに煽られたのか爆発的な伴奏をつけるワルター。主導権はホロヴィッツにあるようで、縦横無尽、己の好きなようにピアノをかき鳴らします。これはライブ録音ですが、聴衆は眼前に繰り広げられる世紀の名演奏に興奮しまくったに違いありません。怒濤のごとく終結する第1楽章が鳴りやむと、嵐のような拍手がごく自然に出ます。私も会場にいたらきっとその拍手に加わっていたことでしょう。あまりにもすさまじい第1楽章なので、あたかも全曲が終わったような錯覚までしてしまいます。

ホロヴィッツのピアノは第3楽章に入ると、さらに奔放になり、ほとんど即興演奏に近くなります。ホロヴィッツはステージ上で完全に我を忘れてピアノを弾いているような趣があります。それにしても、その奔放さといったらありませんね。歴戦のワルターも、ホロヴィッツが好き放題に演奏するのを見てどうにもできなかったと思われます。この演奏をCDで聴く限り、ホロヴィッツがオケを押しつぶしかねないのです。なんといっても、音楽の勢いが甚だしく、堰き止めることなど不可能でしょう。このような演奏が聴けるのもCDならではだと私は思うのですが、ホロヴィッツさん、本当にすごい人だったんですねえ。

なお、このCDは新譜ではないようですが、比較的廉価ですし、見かけたら購入することをお勧めします。音は古いですが、満足度は充分高いはずです。


CD3月11日:寒稽古終了

例によって先週末の3月9日、10日と苗場に寒稽古に行ってきました。私は3月1日に左足を強打した痛みがまだ残っているので滑走などままならず、ひたすら2歳半のみずなの相手をしていました。みずなは大人と同じスキー板にスキーブーツを履きますから、格好だけはすんばらしいです。ですが、脚力がないため、踏ん張れません。したがって、滑走するといってもただただ直滑降するだけです。これがけっこうなスピードが出るんですね! 女房と協力して、上でみずなを滑らせ、下で受け止めるのですが、さすがに転びます。最初はみずなも大喜びです。お父さんと同じようにガンガン滑る自分に欣喜雀躍しているんですよ。何度かこれを繰り返すのですが、ちょっとでも斜度が急になるとみずなも嫌になるのか、ニコニコしなくなります。ふと考えてみると、これ、幼児虐待に当たるかもしれませんね。親としてはスキーを教えているつもりなのですが、子供にしてみれば、余計なお世話であります。自分の意志とは無関係に斜面を直滑降させられたら、スキーをやらないあなただったら、「いい加減にして!」と言いたくなりませんか? そんなことを思うと、子供も気の毒になってしまいます。何だか悪いことをしてしまったような気がします。

ところで、私の寒稽古はこれで終了です。ついにスキーシーズンが終了しましたので、これからはもう少し真剣にクラシック音楽を聴けるかもしれません。今年は自分だけではなく、皆さんのCD試聴記も大々的に掲載し、読者参加型のページを作りたいと思っています。皆様、よろしくお願いしますね<m(__)m>。


CD3月8日:ゲヴァ管のブル5

昨晩はサントリーホールでブロムシュテット指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管の演奏を聴いてきました。プログラムはシベリウスの交響曲第7番とブルックナーの交響曲第5番です。よかったです。特にブルックナーが。シュターツカペレ・ドレスデンと4番、7番の録音があるブロムシュテットのことだから、多分ああいった演奏をすると思ってはいたのですが、そのとおりに実現してしまうのだからすごい。急がず慌てず、休止はたっぷり取った大河の流れのようなブルックナーで、これは往年の大家たちのブルックナー演奏と同じものです。ゲヴァントハウス管の技術は時々気になる局面も出てくるのですが、ほとんど無視できる程度のものでした。そんなことより、ゲヴァントハウス管は質実剛健でやや荒削り、豪華な鳴りっぷりでブルックナーを聴かせてくれました。特筆すべきはブルックナー演奏で最も重要な楽器のブレンド感です。特定の金管楽器が強奏されても突出しません。オケ全体のサウンドの中に溶け込むように奏でられる金管セクションには感嘆しました。

大河のようなブルックナーと書きましたが、ブロムシュテットはこの曲の素朴さ、神秘さと合わせ荘厳さも表出。きっと入念なリハーサルがあったに違いありません。まるでブルックナー演奏の見本のような出来映えでした。圧巻はやはり第4楽章です。オケが猛烈に鳴りまくりました。オケの音量がクレッシェンドして迫ってくるため、私はどんどん頭に血が上ってきました。「このままでは頭の血管がアブナイ」と慌てました(^^ゞ。コーダにさしかかると、頭のてっぺんあたりがジワーとしてきます。か、完全にアブナイ! 脳天がアブナイ! でも気持イイ! つまり私は昇天してしまったのです(^_^;)。

それにしても、ブル5のコーダはなぜあんなに壮麗なんでしょうねえ? クラシック音楽の中でも指折りの曲だと思いますよ。ブロムシュテットとゲヴァントハウス管がすばらしいのはあのコーダを馬鹿騒ぎにしなかったことです。下手をするとうるさいだけの曲になります。ゲヴァントハウス管は最後までブレンド感のある音を聴かせてくれました。全く見事なものです。こんな演奏を聴かせてくれるコンビが解消されてしまうなんて、いくらなんでももったいないと思いませんか?


CD3月7日:チャイコを卒業できない?

CDジャケットチャイコフスキー
交響曲第5番ホ短調作品64
ドビュッシー
クラリネットのための狂詩曲第1番
ケンペ指揮ロンドン響
録音:1694年9月16日、ロイヤル・アルバート・ホール
ヤナーチェック
シンフォニエッタ
ケンペ指揮BBC響
録音:1974年8月30日、ロイヤル・アルバート・ホール
BBC LEGENDS(輸入盤 BBCL 4087-2)

「またケンペのチャイコかあ...。ORFEO盤もあるし、どうしようかな。ええい、ヤナーチェックも入っているし、買っちゃえ!」

...という具合に半ばやけくそで買ってきたこのCDでしたが、滅法楽しい演奏をしているので私は自分が猿並みだなと思いつつ、すっかり満足しています。チャイコの5番は、それこそ「燃えるケンペの燃える演奏」です。今回は比較試聴していませんが、熱血度ではORFEO盤(1975年録音、バイエルン放送響)を上回っているかもしれません。

こうした熱血爆演はこの曲にありがちで、実演でもCDでも遭遇しやすいですね。でも、不思議なことに聞き飽きないのは名曲の名曲たるゆえんでしょうか。クラシックを聴き始めた頃、チャイコを熱心に聴き、とりわけこの曲を隅から隅まで覚えてしまった私でしたが、こうした演奏に出会うといまだに興奮してしまいます。この曲を聴くのは時々気恥ずかしくなることもあるのですが(皆さんはどうですか?)、純粋にクラシック音楽の良さを味わうには打ってつけです。以前も書いたことがありますが、「チャイコなんて卒業したよ」という人の言葉が私には信じられません。これだけよくできた曲の、燃える演奏を聴くと身体の方が勝手に反応するものです。

ケンペさん、この曲が得意中の得意だったのでしょうが、オケもさぞかし楽しく演奏したのでしょう。何だかアマチュアオケのコンサートのような熱気に包まれていて実に微笑ましいです(アマチュアではこれほど技術的に優れた演奏は不可能でしょうが)。

なお、ヤナーチェックの「シンフォニエッタ」はチャイコの10年後の録音です。チャイコの録音は充分優れたステレオ録音ですが、ヤナーチェックではさらに音質に磨きがかかっています。壮麗なこの名曲の豪快な演奏です。これもお薦めです。やけくそで買ったCDでしたが、ケンペさんは決して買い手に損をさせませんねえ。こういう人を真の職人というのでしょう。


CD3月5日:今日のCD試聴記はどきちさんの文章です。

ボタンデュ プレのエルガーを聴く」文:どきちさん

30万件記念で募集いたしましたCD試聴記は本日の掲載分で終了しました。多数のご応募をいただき、誠にありがとうございました。なお、せっかく始めた企画ですから、今後も随時CD試聴記を受けつけます。こちらの要領さえ守っていただければOKですので、皆様よろしくお願い申しあげます。


CD3月3日:今日のCD試聴記はみっちさんの文章です。

ボタンルフェビュールの稀少な協奏曲録音を聴く」文:みっちさん

ところで、金曜日に業務超多忙の中、同僚達の冷たい視線を一身に浴びながら年休を取り、寒稽古に行ってまいりました。が、罰が当たったのか、春先の重い雪に足を取られ、いつもは簡単な斜面で転んでしまいました。それも板を履いたまま何回か転がるという実に無様なものでした。

私のスキー板の開放値は8に設定されています。コブの急斜面を練習するときにむやみやたらに外れないようにした結果でしたが、これが裏目に出ました。私は転がりながら板が外れるのを待ちましたが、全然外れません(そりゃ、そういう風に自分で設定したんですから仕方がありませんが)。...それでどうなったかと言いますと、自分のスキー板が左足のふくらはぎにガッツンと当たってひどい打ち身になったのであります(T_T)。痛くてスキーどころではありません。這々の体で宿に帰り、湿布を貼ってもらい安静にしていました。やっと今日になって少し回復してきましたが、やはりスキーはできません。これというのも天罰です。業務多忙の時に年休を取ると、どういうことになるか、思い知らされた週末でした。年休取得と春の雪には気をつけましょう。


(An die MusikクラシックCD試聴記)