ARCHIVE OF WHAT'S NEW ?
2000年7月

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CD7月31日:CD試聴記に「ムラヴィンスキー 1973年初来日ライブ盤を聴く」を追加しました。

巷に出回っているNHKのCDです。前編はショスタコーヴィッチの交響曲第5番であります。


CD7月30日:リンクのページを更新、2つのサイトを追加しました。

Kaito's Home Page

tombiさんのページ。「私家盤レコード芸術」がメイン。まだ工事中のところもあるので、これからを期待する。

Cla

上村さんの作る大変センスの良いページ。コンセプトからして洒落ている。「昼下がりのカフェテリア、ひとときの安らぎに、ジャスミンティーとクラシックを。そんなクラシックの楽しみかたって、ちょっとお洒落で、ステキだと思いませんか。Claはクラシック音楽の喜びをお伝えするページです。皆様も、お好きなお飲み物を片手に、リラックスしてお付き合いください。どうぞ、ごゆっくり。」とあるが、看板に偽りはない。本文も肩が凝らない作りで、気楽に読める。しかし、情報量は膨大で、 REGULAR CONTENTSの部分だけを取っても読み切れないほど。クラシック音楽全般に渡る楽しい記事が盛り沢山。上村さんの幅広い見識と文章力には脱帽する。私はどうして今までこのページを知らなかったのだろうか?クラシックWeb界って本当に広いなあ。

ところで、やっとThe Mostly Classic 7月号を入手しました。CDショップでは手に入りにくくなったので、この際定期購読しようと決心し、代金を女房さんに振り込んでもらってようやく現物を手にすることができました。新しいThe Mostly Classicはちょっと厚手の音楽雑誌になりましたね。心なしか、広告も減ったように思えます。トップページの作り方はレコ芸みたいなのですが、コンサート情報や最近のオペラ事情など、私にしてみれば面白い情報がちょうど良い分量に収まっています(オペラ演出家として名高いペーター・コンヴィチュニーの顔写真を私は初めて見ました)。あまり分厚かったり、活字が小さすぎる雑誌より、こうした手軽な作りは好感が持てます。これで輸入盤情報が入っていたら、他の雑誌を読まなくてすむかもしれないな、などと考えています。The Mostly Classicは、有料化されたことで読者数が激減したことと思いますが、あれで300円なら安いものだと思います。


CD7月28日:「私のカペレ」に「グールドさん」の文章を追加しました。「私のカペレ」は、まだ第3回目ですね。皆さん、遠慮しないでお気軽に投稿下さいませ。別に長文である必要はありません。よろしくお願いしますm(__)m。

今週は事実上カペレ関係の更新ばかりしてしまいました。なるべく偏らないように、と思っていたのですが...。反省であります。来週は平常通り、CD試聴記が中心になりますので乞うご期待ですね。

ところで、今週取りあげたR.シュトラウスの歌劇「カプリッチョ」及びその一節である「月光の音楽」についてはもっと時間をかけて取り組めなかったのが残念です。もっと時間があれば、「カプリッチョ」に関わるお話を詳述したいところです。Webマスターとはいえ、それが本職ではありませんので、言いたいことの半分も書いていません(^^ゞ。

「カプリッチョ」はR.シュトラウス最後のオペラですし、聴けば聴くほど味があります。「音楽が先か、言葉が先か」という観念論的なテーマを扱っていながらも、オペラとしての娯楽性も持ち合わせ、R.シュトラウスの熟達のオーケストレーションを楽しめることも嬉しいです。私のページを読んで、もしご興味を持たれましたら、週末に是非CDショップで全曲盤を探してみて下さい。オペラ初心者にはちょっと渋いかもしれませんが、これこそ「珠玉の音楽」だと思いますよ。


CD7月27日:「月光の音楽」後編を追加しました。昨日の続編です。

私は「月光の音楽」がもっと有名になることを期待しています。紹介いたしましたCDの中から1枚を選んでお聴きいただければ、皆様もこの曲のファンになるはず。


CD7月26日:カペレの「ペーター・ダム分室」にR.シュトラウスの「月光の音楽」前編を追加しました。

「月光の音楽?何だそれ?」と思う方も多いでしょう。いい曲ですよ。オタクな内容だと思わず、ぜひおつき合い下さい。明日の後編もお見逃しなく!


CD7月25日:海賊CD-R

昨日はCD試聴記でついに海賊CD-Rを取りあげてしまいました(^^ゞ。しつこく書きますが、私はCD-Rによる海賊盤には大きな不快感を持っています。作りが粗悪なくせに、値段だけは高く、好きになれないのです。といいつつも、ついつい買ってしまった海賊CD-Rも幾つかあり演奏に感心したことはあります。が、海賊CD-Rは、おそらく特定大都市の特定店舗でしか入手できないという点では一般の海賊盤CDよりさらにたちが悪いと思っています。録音の年月日だって怪しいと思っています。そんなわけで、私のページで取りあげるつもりは全くありませんでした。

しかし、ベームの指揮した「英雄の生涯」がとても良かったので例外的にコメントをアップしてしまいました。これを前例とし、これからはジャンジャン取り扱う、ということは勿論いたしませんが、もしかしたら「CD-Rの演奏評も!」という需要もあるかもしれません。これだけはご期待に添えませんのであらかじめ申しあげておきますね。

それにしても、最近のデジタル技術の進歩はすさまじいですね。自宅でCDをCD-Rに簡単にコピーできるようになりました。デジタルからデジタルへのコピーですから、音質の劣化は原理上はないはずです。そうなりますと、著作権所有者の立場は本当に微妙になります。オリジナルさえひとつ入手できれば、いくらでも100%コピーが作れ、闇の市場に出回ることになります。アナログの時代においてもコピーが違法に行われていたのでしょうが、デジタル時代の違法コピーは野放しになりかねない勢いです。

でも、本来は粗悪で高価なCD-Rを買いたい人などいないはずです。そもそも違法コピーした海賊CD-Rが商品として販売されるのは、すばらしい演奏内容でありながらも、各レーベルが何らかの理由(売れそうにないとか、演奏上のキズがあるとか、録音が悪すぎるとか、契約上の了承が得られないとか)で正規盤を発売しなかったからでしょう。きちんとした録音データと解説を付けて、真っ当に販売すれば、演奏に些細なキズがあったとしても音楽ファンはCDを購入すると思うのですが...。海賊盤が出回るほどの大演奏家ならば、ほぼ大手レーベルとの契約を結んでいたと思いますが、CD-Rがうじゃうじゃ現れたというのは、メジャーレーベルがいかに販売機会を見失ってきたかを示す好材料だと私は思います。最初の問題はメジャーレーベルのマーケティング戦略かもしれませんね。いかがでしょうか?


CD7月24日:CD試聴記「<英雄の生涯>を聴きまくる」シリーズにカール・ベーム&シュターツカペレ・ドレスデンのライブ演奏を追加しました。これはCD-Rの海賊盤です。


CD7月23日:新たな決意

週末はすごい暑さでしたね。金曜日の夕方からは八戸(はちのへ。青森県です)の義母が上京し、我が家のみずなを見て、本日午前中にまた八戸に帰りました。八戸も今は暑いそうですが、無茶苦茶暑い期間が短いため、実家には冷房設備がありません。そのため、義母はこちらの猛暑よりも、慣れない冷房にまいってしまったようです。同じ日本でも南北に長いと、こんな珍事が起きるんですね。

八戸の義母が帰ると、今度は亡くなったテニス仲間Aさんの家に友人とお線香をあげに行きました。亡くなったAさんは、テニス仲間でも最高齢の72歳でした。とてもそんな年齢を感じさせない動きが印象的なスポーツマンでした。Aさんは私のテニスの先生でもあり、お酒も気前よく飲ませてくれた恩人でした。テニスの練習の際には、「伊東君、テニスは手ニスではなく、足ニスだよ。もっと足を使わなきゃだめだ」と72歳のご老人に叱られたものです。ただ、奥様のお話を伺いますと、Aさんは趣味で知り合った私どもとテニスができてとても満足だったそうです。二度大きな手術をしたAさんは、げっそりやつれながら、それでもテニスをし続けました。もちろん、暑い最中であってもです。そんなことを考えると、ちょっとやそっとの暑さでゼーゼー言っている自分が恥ずかしくなります。もっと精進せねば、と誓いを新たにした一日でした。

考えてみると、趣味で知り合った仲間というのはとても尊いものです。社会人ばかりが集まっているのに、仕事の話しなんてしたことがありません。単純に趣味の世界だけで、妙な上下関係もありません。これほど緊密な人間関係を作ることは、作為的にはできないでしょう。このホームページを作ってから、私もクラシック音楽を語り合える仲間に出会え、とてもうれしく思っています。このページが新たな人間関係を作る一助となるよう、私も努力していきたいと思います。

というわけで、今週も面白いコンテンツが皆様を待っております(^^ゞ。乞うご期待ですね。


CD7月21日:クラシック音楽の未来

レコード芸術8月号(音楽之友社)を見ますと、「50人の批評家が選ぶ20世紀の名盤100+56」が取りあげられています。評論家50人が点数をつけて選んだ名盤のトップは、フルトヴェングラー指揮バイロイト祝祭管によるベートーヴェン交響曲第9番でした(やっぱり、ですね(^^ゞ)。以下、お馴染みの名盤がぞろぞろ出てきます。本文から引用いたしますと...。

なんだかいつもと変わり映えしませんが、海賊盤を排除してランキングを行うと、どうしてもこうなってしまうんですね。本文を読んでいきますと、ある評論家は「30年後に選んでも同じ結果になるのでは?」と話していました。これももしかしたら、そうかもしれません。クラシック音楽を*音盤だけ*で論じるのであれば、デジタル化が進展した80年代以降は、フルトヴェングラーやクナッパーツブッシュの時代と比べると、ややテンションが落ちているようです(80年以降の名盤でトップ10入りしたのがグールドの「ゴルトベルク」だけとは!)。モノラルの貧しい音でありながら、フルトヴェングラーなどかつての巨匠たちの放出するエネルギー、気迫は当代の音楽家からはあまり得られないものだと思います。フルトヴェングラー以後であっても、70年代くらいまでの録音は聴き手をずっと離さずに存在感を誇示しています。現代でも数知れぬ録音が行われているにもかかわらず、30年後にどれだけが聴き継がれているかといえば、首を傾げざるを得ません。

しかし、私はこうした状況が良いとは全く思っていません。何しろ、新陳代謝が進んでいないようで空恐ろしい気がするのです。新しいものよりも古いものばかりが聴き手を魅了するのであれば、クラシック音楽の未来はどうなってしまうんだろう、と悲観的になってきます。まさかとは思いますが、クラシック音楽がこのまま衰退していったりしないことを祈りたいところです。皆様はどうお考えですか?


CD7月20日:CD試聴記に「<英雄の生涯>を聴きまくる」シリーズ、第4回を追加しました。

今回は作曲者R.シュトラウスの自作自演盤であります。


CD7月19日:「私のカペレ」に、「シュターツかぶれ」さんの続編と、「あBrahmsi」さんの投稿を追加しました。投稿ありがとうございました。投稿は随時受け付けております。立派な文章、長い文章である必要はありません。要はハートです(^^ゞ。何卒よろしくお願いします。


CD7月18日:CD試聴記に「ミヨーの<世界の創造>を聴く」を追加しました。

なお、多数の方からメールをいただいておりますが、多忙のため、返事が遅れています。何卒ご了承下さい。


CD7月17日:マンハイムの音楽

1ヶ月ほど前にCDショップで見かけて以来気になっていたCDをとうとう買ってきました。「マンハイム:黄金時代」と銘打ったCDです。

CDジャケットMANNHEIM:THE GOLDEN AGE
カンナビヒ(1731-1798):交響曲変ホ長調
C.シュターミツ(1745-1801):チェロ協奏曲第4番ハ長調
フィルス(1733-1760):交響曲ト短調
J.シュターミツ(1717-1757):交響曲ト長調
フレンツル(1736-1811):交響曲第5番ハ長調
コンチェルト・ケルン
録音:1999年6月、ケルン
TELDEC(国内盤 3984-28366-2)

マンハイムはフランクフルトから南に車で1時間ほどの距離にある町です。今では何の変哲もない小さな町ですが、音楽史では大変有名です。当地の領主、プファルツ選帝候カール・テオドール(1724-1799)が宮廷でヨーロッパ随一の宮廷楽団を抱えていたためです。モーツァルトやその前後する時代に関わる記述においては、マンハイムの宮廷楽団がいかに優れていたか必ず触れられていますね。

しかし、そこでどのような音楽が聴かれていたのか、私は知りませんでした。このCDが現れたとき、「これは面白そうだ!」と思いました。が、高価な国内盤しか店舗には置いてなかったので、買うのを見送っていました。ところが、買わずに家に帰ってくると、「あんなCDはすぐ廃盤になってしまうのではないか? 音楽史関係は危ない!」と悔やまれてきます。そうなると国内盤であっても買っておくべきだったと思われて仕方ありません。もう一度CDショップに行った際には真っ先に手に取ってしまいました(^^ゞ。

さて、いわゆるマンハイム学派の音楽ですが、とても楽しいですね。収録された全5曲のうち1曲だけが協奏曲で、残りは交響曲です。時代が時代ですから、まだベートーヴェン以降の交響曲に見られる高い精神性や、音楽による壮大なドラマ展開はありませんが、理屈抜きにして楽しめます。我が家のようにロマン派の壮大な交響曲がかかりがちな家庭ではとてもナイスです\(^o^)/。劇的なストーリー性があるのはフィルスの交響曲ト短調くらいでしょうか。これなら家族で聴いていても女房さんに嫌がられませんね。大方は耳に心地よい音楽です。が、適当な音楽ではなく、オーケストレーションはとても充実していますね。オケの技量が高かったから、音楽が高鳴り、ザワザワザワと量的に拡大してくる表現も見られます。おそらくは当時最先端のオーケストレーションがこの地で聴かれたのでしょう。そう思って聴くと、興味が尽きないCDであります。マンハイム宮廷における貴族達はこのような楽しい音楽を聴いてうち興じていたのですから幸せなものです。

ところで、マンハイム学派の音楽はARTE NOVAからも5枚組ボックスセット(国内盤で5,000円)が出ていますね。CDショップのお姉さんに「伊東さん、どうですか?」と紹介されたのですが、5枚組を全部聴き通せるか自信がなかったので諦めていました。もしかしたら、このTELDEC盤よりさらに面白い曲が聴けるかもしれませんね。ううう、どうしましょうか。


CD7月16日:LP鑑賞会

昨日、都内某所の読者Y氏宅にてLP鑑賞をしてまいりました。Y氏はおそらく本邦で最もカペレに詳しいと思われる熱烈なカペレファンです(風貌はクナッパーツブッシュそっくり。クナもお好きらしい)。私は夕方から夜9時過ぎまで様々なLPを聴き比べさせていただきました。結果ですが、ショックです。日頃私が聴いているCDの音との違いがあからさまに分かり、しかもLPの方が優れていたからであります。例えば、有名なフルトヴェングラー指揮バイロイト祝祭管によるベートーヴェンの交響曲第9番(EMI、51年録音)。いくらリマスタリング技術が進歩したとはいえ、「音質的には褒められたものではないな」という認識を私は持っていましたが、読者Y氏宅で聴くLP(仏パテ盤、しかも初盤)の音は部屋の空気がうねり始めるのではないかと思わせるすさまじいものでした。51年の録音ですからステレオではもちろんなく、モノラルなのですが、そんじょそこらのステレオ録音盤など相手にもならない猛烈さでした。

父クライバー&ウィーンフィルによる「ばらの騎士」(54年録音、DECCA)やベーム&ドレスデンによる「ばらの騎士」(58年録音、DG)も圧巻でした。すごいのなんのって。特にベーム指揮の「ばらの騎士」についてはDGのLPだけでなく、ETERNAのLPまで聴けました。これもびっくり。これはこれで唖然とするほど音質が違っているのです。以前から、DGによるベーム&シュターツカペレ・ドレスデンの録音は音をワザと作り変えられていると聞き及んでいましたが、その通りなんですね。「まさか、そんな馬鹿なことがあろうか」と思う方もおられると思いますが、その差は歴然でした。ETERNA盤を聴くと、荒っぽく聞こえるオケの音がソフトになり、奥行きも増して聞こえます。有名なベームの「フィデリオ」も、DG盤とETERNA盤で全く違うそうな。あの「フィデリオ」については、吉田秀和さんが「オケがちっとも良くない」と批判していた記事を読んだことがありましたが、多分吉田秀和さんはDG盤を聴かれたのでしょう。私も、今まで聴いていたものは一体何だったのだろうかと悩んでしまいました。

ともあれ、私は今まで大量のCDを聴いて音楽を論じてきましたが、音盤の趣味は奥が深いです。昨日一日でCDに対する見方が変わってしまいました。CDはやはり音質面でLPに負けていますね。多分CDというメディアに問題があるのではなく、大方はリマスタリングという工程に問題があることなのだとは思うのですが...。お陰で、例の「LPプレーヤー導入計画」を早期に実行したくなってきました。でも、これからLPを集めるというのは、並大抵の努力ではできません。物(LP)があったとしても、お金もかかりそうだし...。女房さんの顔色を見ながら考えてみることにしましょうか。


CD7月14日:本日は2部構成です。

その1:ないものねだり

「英雄の生涯」を聴きまくる、というシリーズを続けていますが、いかがでしょうか? 好き勝手なことを述べていますが、きっと私と全く違った聴き方もあるでしょう。どんどんご意見をお寄せ下さい。それと、私は音楽評論家ではありませんので、「英雄の生涯」全CDを網羅するつもりはありません。私の気分で適当にCDを並べていますが、聴きたくても聴けない演奏もありますね。私の好きな指揮者はなぜかこの曲を正規録音してくれませんでした。例えば、クレンペラーも、セルもありません(多分。違っていたら是非教えて下さい)。

クレンペラーには「ドンファン」や「ティル」の演奏がステレオで残っています。巷の評判も高いはずです。しかし、「英雄の生涯」は海賊盤も含めて存在しません。恩師マーラーの曲でさえ交響曲第1番や第5番を演奏しなかったクレンペラーですから、R.シュトラウスの「英雄の生涯」を録音しなかったのは、それ相応の理由があるのでしょう。それが何なのか知りたいところです。

セルにはもしかしたら海賊盤があるかもしれませんが、どうなのでしょうか。セルはシュトラウスと親交もありますし、非常に優れた「ドン・キホーテ」の録音もあります。なのに、どうして「英雄の生涯」はないのでしょうか。さぞかし面白い演奏ができたと思いますが。例えば、あのクリーブランド管絶頂期サウンドで「英雄の生涯」が聴けたら....と思うと、ヨダレがでてきますね。

その2:The Mostly Classic

The Mostly Classicを買われた方はいらっしゃいますか? 私は先日秋葉原に出かけた際、「タダだから置いたけど、有料になったので今のところ置くかどうか分からない」と言われ、入手できずに帰ってきました。同誌は、ずっと無料で入手できたのですが、7月号から有料になったのです。もしかしたら、その影響で読者数が激減するのではないかと思っていたのですが、大手のCDショップが置くことさえしなくなるとは想像もしていませんでした。私は最も軽量なクラシック情報誌としてThe Mostly Classicを珍重していました。カラーの写真も豊富でしたし、記事も読みやすかったと思います。小さな活字で音楽情報を大量に載せてある厚くて高価な雑誌より、高く評価していました。ですから、有料とはいえ300円でしたら継続的に読んでいきたいと考えていたのです。どこか別のショップに行けばあるのでしょうが、とてもショックです。こうなれば、定期購読の申し込みをした方がいいでしょうか?


CD7月13日:ベームの「英雄の生涯」後編を追加しました。


CD7月12日:自主謹慎を解き、CD試聴記に「<英雄の生涯>を聴きまくる」シリーズ第3回目、カール・ベーム指揮ウィーンフィルによる演奏を追加しました。

皆様、謹慎中も変わらぬご声援ありがとうございました。これからも鋭意更新を続けていきます。何卒よろしくおつき合い下さいますよう、お願い申しあげますm(__)m。


CD7月7日:昨日のCD試聴記に「付録 戦争と音楽」を追加しました。駄文です。


CD7月6日:CD試聴記に「チャイコフスキーの大序曲<1812年>」を追加しました。これは「<英雄の生涯>を聴きまくる」シリーズの脱線CDです。


CD7月5日:CD試聴記「<英雄の生涯>を聴きまくる」シリーズに第2回目を追加しました。今回のCDは、「英雄の生涯」最新盤のはずです。


CD7月4日:「シュターツカペレ・ドレスデンのページ」に「私のカペレ」コーナーを新設しました。趣旨は本文をお読み下さい。読者の投稿を大募集しております。ヲタクな方もヲタクでない方も、是非ご参加下さいね!

本日は、帰宅するのに4時間もかかってしまいました。大雨のために電車が止まってしまったのです。お陰で作業時間がなくなってしまいました。今日の更新分も、もっと丁寧にやりたかったのですが、とりあえず現状の分でアップします。何卒ご容赦をm(__)m。


CD7月3日:夜に聴く音楽

先日秋葉原に出かけたところ、ウィスペルウェイのCDが1,300円で売られていたので思わず買ってしまいました(国内盤は2,600円だったと思います)。

CDジャケットブラームス
チェロ・ソナタ第1番ホ短調作品38
チェロ・ソナタ第2番ヘ長調作品99
チェロ演奏:ピーター・ウィスペルウェイ
ピアノ演奏:パウル・コメン
録音:1992年9月
CHANNEL CLASSICS(輸入盤 CCS 5493)

ウィスペルウェイについては、先般バッハの無伴奏チェロ組曲を聴いて、とても伸びやかな演奏をする人だと感心していました。ウィスペルウェイは若手ですが、大曲をどんどん取りあげて録音しています。こちらのブラームスは少し前の録音ですから、今ならもう少し違った演奏をするかもしれませんが、肩肘張らないブラームスだったので安心しました。特に第1番は、チェロが頑張りすぎると、暗さを押しつけられるような演奏になりかねません。ウィスペルウェイはピアノも十分に引き立てながらブラームスという堅いイメージを払拭する演奏をしています。

ブラームスは、室内楽が有名です。そして、木枯らしが吹く、肌寒い季節が似合うような気もします。でも、ウィスペルウェイの演奏なら、ジメジメした蒸し暑いこの季節にもマッチしています(冷房があるから関係ないかな?)。夜、音量を小さくしてこの曲を聴いていると、意外にも違和感がないので面食らいました。最初はブラームスの季節でもないし、あまり期待しないで聴いていたのですが、最近では女房さんまでお気に入りになる始末。夏の夜に、ブラームスとはなかなか乙なものです。私はいっそうウィスペルウェイが気に入ってしまいました。

なお、ウィスペルウェイは19世紀に作られたボヘミア製のチェロを使っています。いい楽器ですねえ。スピーカーから伝えられる低音の魅力がたまりません。コメンのピアノフォルテは1865年頃、ウィーンで製作されたものだそうです。ウィスペルウェイはモダン楽器と古楽器の両刀使いとして知られています。こうしたスタイルを取る演奏家はあまりいないように思うのですが、面白い音楽家でありますね。


CD7月2日:LPの価値

私は大学2年生の時にLPプレーヤーを捨て去り、さっさとCDに移行しました。CDが商品化されて間もない頃でした。ソフトの数も少なく、高価でした。しかし、CDが出現するや、すぐ乗り換えました。LPの扱い難さに閉口していたからです。ですが、今考えてみると、LPというのはすばらしい媒体でした。何度も繰り返しますが、あの大きなジャケットを手にするだけで嬉しくなったものです。LPを買ってくると、聴かなくても聴いたような気持ちになれたのです。所有しているだけで嬉しい、という思いをCDがさせてくれたことは滅多にありません。もちろん、プレーヤーにLPをかけて音楽を聴くのは、優雅なひとときでした。立派なジャケットを眺めながら、のんびり聴くのです。ただ、ジャケットのイメージが記憶の中に強く刷り込まれるという現象はありました。ジャケットを見ながら音楽を聴く癖がついたため、特定の曲が特定のジャケットと強固に結びつき、他の録音を聴けなくなるという弊害さえあったものです。

ただし、それはノスタルジーというもので、あの扱い難さは我慢ならなかったのも事実です。どんなに丁寧に出し入れしてもプチプチノイズは消えませんし、包装用のビニールがグシャグシャして入れにくかったこともあります。また、わずかな振動でも針飛びが起きました。私は本当にうんざりしていました。CDに移行したときは、その扱い易さに驚き、二度とLPなど買うことはないと思ったものです。

しかし、扱い易さはともかく、音質的にCDが優れているどうかは議論の余地があるでしょう。CD化された録音を聴いてみてがっかりしたことは何度もあります。80年代初頭の録音は特にデジタル臭さというのか、固く、乾いた、まるで潤いのない音質に呆れ果てたものです。音の厚みがなく、薄っぺらくなっているものもありました。私は廉価なLPプレーヤーを使っていましたが、それでも違いははっきり分かったものです。それだからこそ、CDの時代になってもLPを手放さず、ずっと聴き続けている人が多いのはこのためでしょう。

なぜこんなことを書くかといいますと....。LPの音をもう一度味わいたいからであります! ついては、LPをもう一度買おうかなどと検討しています。もちろん、ここだけの話ですよ。女房さんには内緒です。このような大胆不敵な企ては女房さんに気づかれないよう、極秘に進行させなければなりません。まず、スペースの確保をどうするか、それが最大の問題です。小さなCDさえ置くスペースがなくなっていますから、巨大なLPは置けるかどうか疑問です。しかもみずなという凶暴な子供がいますから、心配なのは心配です。しかし、しかしです。音盤生活はどうもCDだけでは何ともならないような気がしてきました。皆さん、いかがでしょうか?ご意見を是非お願いしたいところです。


(An die MusikクラシックCD試聴記)