ARCHIVE OF WHAT'S NEW?
2008年11月
2008年11月23日(日):コンセルトヘボウ管
コンセルトヘボウ管の来日公演レビューを青木さんからいただきました。京都公演、名古屋公演です。青木さん、原稿をいただいていながら1週間掲載できず申し訳ありませんでした。
なお、12日に私が「WHAT'S NEW?」に記載した文も備忘録として残しておきます。
今日は子どもを連れて映画「ハッピーフライト」を観に行ってきました。この作品は「スウィングガールズ」の矢口史靖さんなので期待して出かけました。飛行機が飛び立って着陸するまでを描いた実に単純な構成の映画でしたが、娯楽作品としてとても良くできています。飛行機を飛ばし、着陸するまでにどれだけのスタッフが関わっているか、何をしているかがよく分かって興味深いです。ふだんヌボーとしている人でも、ひとたび危機に直面するとプロとして完璧な仕事をします。そういう姿は大人が見ても十分カッコイイと思いますね。親子で行くのにお勧めです。
2008年11月22日(土):リルケ
ゆきのじょうさんの「わが生活と音楽より」に「An die Musik 10周年に寄せて(3) 二枚の「旗手クリストフ・リルケの愛と死の歌」のディスクを聴く」を追加しました。ゆきのじょうさん、素敵な原稿をいただいておきながら掲載まで1週間かかってしまい、誠に申し訳ありませんでした。
2008年11月11日(火):コンセルトヘボウ管
10日(月)、11日(火)と連続してサントリーホールでヤンソンス指揮コンセルトヘボウ管のコンサートを聴いてきました。昨日はドヴォルザークの交響曲第8番、メンデルスゾーンの交響曲第4番「イタリア」、ラヴェルの「ラ・ヴァルス」、そして今日はブラームスの交響曲第3番、ムソルグスキー(ラヴェル編曲)の組曲「展覧会の絵」というプログラムでした。
今日のコンサートはとても充実していて聴き応えがありました。特に「展覧会の絵」。テレビの「のだめカンタービレ」で少年時代の千秋が口をぽかんと開けてオーケストラ演奏に聴き入っているシーンがありましたが、今日の私はまさにそれです。本当に口を開けて聴いてしまいました。40代も後半になってそんな有り様になってしまうとは。コンセルトヘボウ管の精妙なアンサンブルとまろやかで上品な響き! 前半のブラームスもとても良かった。地味な演奏に属するとは思いましたが、ヤンソンスの音楽作りは極度に丁寧で、絨毯でも作るかのように音をひとつひとつ織り込んでいくような印象を受けました。実に渋いです。
・・・と大満足で帰宅した私でしたが、昨晩はそうではなかったのです。実はかなりの欲求不満を抱えていました。今日と違い、2時間のコンサートで退屈してしまい、「ヤンソンスとコンセルトヘボウ管の組み合わせではもうチケットを買わない方がいいかな」と真剣に考えていたのです。そのため、今日は期待もしていなくて、しかも直前まで仕事のことが頭に渦巻いていてメンタル的には最低の状態でコンサートが始まったのでした。普通ならそれを引きずってコンサートの印象が良くなるはずもないのですが、音楽が始まると一挙に引き込まれてしまいました。
これは一体どういうことなのでしょうか。おそらく昨日だってヤンソンスとコンセルトヘボウ管は真剣に演奏したはずです。私の気持ちの持ちようなのでしょうか? きっとそうではないと思います。だって、昨日と今日では聴衆の拍手が全く違います。
こういうことが起きるからコンサートは行ってみなければ分からないのです。もし昨日の演奏だけを聴いていたら、ヤンソンスとコンセルトヘボウ管に対する印象はすっかり低下してしまったに違いありません。今日の演奏を聴いて少年千秋よろしくあっぱ口を開けてしまった私は、今後忘れることができない音楽体験をしたことになります。
コンセルトヘボウ管の来日公演はまだ続きます。私はスケジュールの都合上今年はこれ以上追っかけることができませんが、明日以降は調子が出てきてもっとすごい演奏が聴けるかもしれません。
2008年11月9日(日):シューベルト
ゆきのじょうさんの「わが生活と音楽より」に「An die Musik 10周年に寄せて(2) 二枚のシューベルト/弦楽四重奏曲第10番を聴く」を追加しました。ゆきのじょうさん、またも過分なお褒めの言葉をいただき、ありがとうございました。自分の原稿をこのところアップしていないのでお恥ずかしい限りです。
飲み会の予約をしようとして銀座のお店に電話をかけてみたら、電話番号が変わりましたという案内が。今度はそこにかけてみると店主のご自宅でした。先頃お店を閉めたのだとか。20年以上通い続けたお店だったので大変ショックでした。20年の間には私の人生の転機が何度かありましたが、そのお店は私の20年にわたる有為転変を見てきたのであります。新しくできるお店があるのだから消えるお店もあるのでしょうけれども、何とも寂しい話です。世の中、変わらないものはない、ということを痛感させられます。
2008年11月8日(土):ベートーヴェン
ゆきのじょうさんの「わが生活と音楽より」に「An die Musik 10周年に寄せて(1) ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第0番を聴く」を追加しました。ゆきのじょうさん、原稿ありがとうございました。10周年記念までして頂いて感謝申しあげます。
昨晩、女房が1週間の中国出張から帰ってきました。わが女房の今年の海外出張は、中国に3週間、シンガポールに1週間、インドに1週間と、合計すると1ヶ月以上にわたります。亭主としてはたまんないです。だいたい、この海外出張を見て、よもや女房の仕事が経理だと思う人は誰もいないでしょう。亭主の私でさえ何かの運び人か売人の仕事でもしているのではと疑っているくらいです。本当に経理なのかな?
まあ、それはともかく、女房の出張期間中はCDを聴く時間はもちろんゼロ、本を読む時間もゼロ。家事と子どもの面倒見、そして会社での仕事だけで毎日が過ぎ去ります。そんな毎日が過ぎて、女房が帰ってくるとやっと音楽に接する時間ができるわけで、女房がいなければ道楽などしている暇は全くないことを思い知らされます。女房には感謝しないと罰が当たりそうです。
女房が帰ってきて最初に聴いたのはシノーポリ指揮シュターツカペレ・ドレスデンによるウェーバーの「魔弾の射手」序曲でした。忙しい日々の後、わずか10分の曲であっても、それを聴けるというのは実に幸せなことです。.
2008年11月1日(土):開設10周年
ゆきのじょうさんの「わが生活と音楽より」に「二人のイギリス人指揮者を聴く」を追加しました。ゆきのじょうさん、原稿ありがとうございました。
本日でAn die Musikは開設10周年を迎えました。ずっとお付き合いいただいている皆様、日頃のご愛顧ありがとうございます。10年も経ったんだ、と思いますと感慨もひとしおであります。このところ本業が忙しく、じっくりCDを聴く余裕がなかったり、余裕がありそうな日はなぜか酩酊していたりと、全く情けない日々が続いていて更新が滞りがちであることをここでお詫び申しあげます。
さすがに10年も経ちますと、音楽の聴き方、好みなどに変化が出てきます。CDについてはライブ盤礼賛派からスタジオ録音盤礼賛派に変わっていますし、ドイツ・オーストリア音楽偏重だったのに最近ではフランス音楽をかなり聴くようになりました。7月から9月にはドビュッシーとラヴェルに熱中していたほか、最近は松本さんと青木さんの影響でメシアン三昧であります。こういう自分を10年前は想像もしていませんでした。
なお、開設7周年から9周年にかけては記念企画として「大作曲家の交響曲第○番を聴く」を実施しておりましたが、今年は無為無策のまま10周年を迎えてしまいました。なんともお恥ずかしい限りです。皆様、ひらにご容赦下さいますよう、お願い申しあげます。
(An die MusikクラシックCD試聴記)