ARCHIVE OF WHAT'S NEW?
2002年2月

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CD2月28日:なぜこんなに違うのか?

今日は渋谷のオーチャードホールでブロムシュテット指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管の演奏を聴いてきました。前半は竹澤恭子さんをソリストに迎えたベートーヴェンのバイオリン協奏曲、後半はベートーヴェンの交響曲第7番でした。

ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管の来日は、今年前半の大イベントだと私は勝手に思い込んでいます。が、期待して聴きにいったコンサートの前半は退屈でした(T_T)。オケに生彩がなさ過ぎます。バイオリンは力演していたのですが...。珍しく正直な聴衆が集まっていたのか、拍手も儀礼的でしたし、最近は出来の悪いコンサートにも付き物のブラヴォーも登場しませんでした。

ところが、後半のベト7がすばらしいんです。オケの力量が急に向上したとは考えられないのですが、生彩に富むどころか、第1,2楽章は重厚かつ質実剛健、第3,4楽章はそれに熱狂を加えた実に見事なものでした。オケの技量はさすがに超一流とは言い難いのですが(^^ゞ、それはそれは立派なベートーヴェンでした。正しく、ドイツ的なベートーヴェンとでも言ってしまいたくなります。終演後は客席後方から津波のような拍手とブラヴォーが! 

しかし、どうして前半と後半でこんなに違うんでしょうね? 私はそれこそ「これは同じオケなのか」と首を傾げてしまいます。アンコールに演奏された「エグモント」序曲もすばらしい演奏でした。ベートーヴェンらしいベートーヴェンを聴いた、という充実感に満たされて私は帰宅しました。

数時間が経った今も、なぜあんな前半と後半とで出来映えが違ったのか皆目見当がつきません。それが「生」というものなんでしょうね。

なお、このベト7を聴いて来週8日に予定されているこのコンビの演奏会、すなわちブルックナーの交響曲第5番に対する期待はおのずと高まってきました。ひょっとすると、すごい演奏会になるかもo(^o^)o。


CD2月27日:昨晩は酩酊してしまい更新できませんでした。誠に申し訳ありません<m(__)m>。今日のCD試聴記は下記2作品です。

ボタンブラームスのドッペルコンチェルトを聴く」文:のむさん(2002年2月27日)

ボタンアバド指揮のベートーヴェンを聴く」文:「よしさん」さん(2002年2月27日)

皆さん、本当に力作を出してきますねえ。これでは私は恐くてCD試聴記を書けませんね(^^ゞ。

なお、明日は今年大いに期待しているコンサートのひとつ、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管のコンサートがあります。いやあ、楽しみです。


CD2月25日:今日のCD試聴記は以下のふたつです。「青木さん」とは「コンセルトヘボウ管のページ」で有名な青木さんのことであります。

ボタンメータ指揮のブラームスを聴く」文:青木さん

ボタンデイヴィスの『エロイカ』を聴く」文:飯守 邦也さん


CD2月24日:今日のCD試聴記は、ろーたこっほさんの文章です。

ボタンカラヤンの指揮でモーツァルトの交響曲を聴く」文:ろーたこっほさん

昨日、関東の気温は高かったようでしたが、苗場はいい感じに冷えていました。午後3時過ぎにはどんどん気温が低くなり、私が練習していた浅貝ゲレンデはとても硬くなりました。上に雪が乗ってはいますが、その下はほぼ全面アイスバーン! いいですねえo(^o^)o。こういう硬いバーンで、しかもコブのない緩斜面ですと、ひたすらロングターンを練習したくなりますね。私が今年買った板は典型的なカービングスキーなので、ワイドスタンスを取り、外向姿勢とブーツへの前圧、そして角付を意識しながらきゅーっといくわけです。そうしたら、す、すごいスピードが出て気持よがったです! 周りのスキーヤーやボーダーの動きを気にしながら滑るので、精神的にもかなり疲れます。夕方6時には膝が笑い出すのでスキー場から撤退しました。うーん、やっぱりカービングスキーはすごいですねえ。切れ方が違います。

しかし、スキーの後はちょっといけないなあ....。夜、宿のご主人と女房を相手に「〆張鶴」と「八海山をぐいぐい飲んでしまい、今朝起きてみたら身体が痺れていました。何とも情けないです。みずな(2歳半)曰く、「お父さん、飲み過ぎ!」。今日はろくすっぽ練習にならなかった父でありました。反省。


CD2月23日:「30万件記念企画 あなたもCD試聴記を書いてみませんか?」第5弾です。

ボタンロックハート指揮の魔笛を聴く」文:ベリサリウスさん

昨晩は体調を崩して寝込んでしまいました。更新できなくて申し訳ありません。今日は体調も戻ったので、ちょっと遅い時間ですが、これから寒稽古に出かけるのであります。...が、何だか関東は暖かくて、寒稽古という感じがしなくなってきましたね。


CD2月20日:「30万件記念企画 あなたもCD試聴記を書いてみませんか?」第4弾です。今日は以下の3作を掲載します。

ボタンこのミス、値千金?! アーベントロート指揮の「第九」」文:あべとろさん

ボタン父クライバー、フルトヴェングラーを聴く」文:西間木さん

ボタンベートーヴェン 交響曲7番 2つの録音」文:Hampayさん


CD2月19日:「30万件記念企画 あなたもCD試聴記を書いてみませんか?」第3弾です。今日は豊田さんの力作です。題して「DVDで楽しむモーツァルトの歌劇<後宮からの誘拐>」です。これ、面白いですね! 

ところで、これを読んでおりますと、豊田さんと私は同じCDショップに出入りしていることが分かります。もしかしたら既に出くわしているのかも。

なお、豊田さん、HTMLファイルで原稿をいただいておりましたが、他の原稿とのバランスを取るために色の指定などを勝手に変更してしまいました。まことに申し訳ありませんでした。


CD2月18日:「30万件記念企画 あなたもCD試聴記を書いてみませんか?」第2弾です。力作が続きます。3本ともすごいです(◎-◎)。私はとてもこんな立派な文章は書けません。皆さんもこれを読んだらすぐその買いたくなってしまうでしょう。ぜひゆっくり時間をかけて読んで下さいね。

ボタンケンペのデュッセルドルフ・ライブを聴く」文:ゆきのじょうさん

ボタンDawn Upshaw sings Vernon Duke」文:野ざらしさん

ボタンリンゼイ弦楽四重奏団のベートーヴェンを聴く」文:スシ桃さん

なお、わずか3件を載せるだけでグロッキーになってしまいました。1日3件の処理が限界のようです。申し訳ありません<m(__)m>。


CD2月17日:「30万件記念企画 あなたもCD試聴記を書いてみませんか?」に投稿第1号!ふりっつさんによる「レヴィを聴く」を掲載しました。第1号投稿でしたので、ふりっつさんには敬意を表し、単独掲載といたします。ふりっつさん、HTMLでの原稿ありがとうございました。

また、明日以降、順次投稿を掲載いたします。締め切り日は過ぎておりますが、できれば定番的なコーナーにしていきたいと私は考えておりますので、ぜひ原稿をお願いします。


CD2月12日:異例のアナウンス

今日はサントリーホールまでバレンボイム指揮シュターツカペレ・ベルリンによるブラームスを聴きに出かけました。演目は交響曲第3番と第1番。2月5日の「What's New?」にも書きましたが、今回も爽やかなブラームスでした。爽やかに感じるのは、どうもこのオケの音に量感が若干不足しているからではないかと私は前回思ったのですが、今回それを再確認しました。換言すれば、シュターツカペレ・ベルリンは「鳴らない」オケですね。弦楽器、金管楽器ともかなり遠くに聞こえます。それ故に木管楽器が浮かび上がって聞こえるのではないか、と思います。

興味深いのは、このオケのシェフがシカゴ響という、世界で最も「鳴る」オケのシェフを兼任していることです。私はバレンボイムがシュターツカペレ・ベルリンを使って、シカゴ響とは別の次元の音作りを目指しているのではないか、と勝手に想像しています。重量感や量的なエネルギー拡散ではなく、軽妙なアンサンブルや透明さを目指しているのかもしれません。本当のところはどうなんでしょうね。誤解のないように申し添えておきますが、私はシュターツカペレ・ベルリンを貶しているわけではないのです。オケにはオケの数だけ違いがあっていいと私は思っています。ああいった方向性を示すオケを聴けるのも楽しいものです。

事実、軽く、爽やかなブラームスであっても、音楽には感銘を受けるものです。今回のブラームス・チクルスでは最後に演奏された交響曲第1番が最も良い出来でした。特に第2,第3楽章は枯れた味わいがあり、見事なものです。「鳴らない」オケのわりには不意に弦楽器がずーんとなる個所もあり、「やはり、意図的に音量を抑えているのでは?」と疑ったものでしたが、それはそれとして、立派なブラームス演奏だったと思います。私は大変満足して帰宅しました。

ところで、今回のコンサートではちょっとしたハプニングがありました。交響曲第3番が終わったときのことです。交響曲第3番はご存知のとおり、消え入るように終わるのですが、今日は余韻を楽しむ間もなく、よく通る大きな声で「ブラヴォー」が! これにはまいりました(T_T)。折角の演奏が台無しです(実際、なかなかいい演奏でした)。私はすっかり悲しくなったのですが、誰かが強く主催者に抗議したのでしょう、ブラ1が始まる直前、「音楽の余韻を楽しめるように配慮して下さい」という趣旨の異例のアナウンスがありました。このアナウンスに対し、場内からは盛大な拍手が起きました。私も思わず拍手! ブラヴォーを叫ぶのであれば、余韻を含めて、音楽が完全に終了してからにしていただきたいものです。


CD2月7日:ラーメンどんぶり流れ唄

NHK「みんなのうた」で放送されている「ラーメンどんぶり流れ唄」のCDをようやく入手しました。

CDジャケット1.人生半分
作詞:たきのえいじ
作曲:杉本真人

2.ラーメンどんぶり流れ唄
作詞:もりちよこ
作曲:湯原昌幸
デュエット:城之内早苗
zetima(EPDE-1086)定価:1,121円

これはシングルCDです。2曲が収録されていて、1曲目は「人生半分」というやや生真面目な曲が入っています。2曲目に「ラーメンどんぶり流れ唄」が収録されていますが、このCDジャケットでは、とてもそのような楽しい曲が入っているとは見当もつきませんね。もったいないCD販売方法ですねえ。

「ラーメンどんぶり流れ唄」は、NHK「みんなのうた」で2000年12月から2001年1月まで放送されたようですが、私が見たのはつい最近ですから、もしかしたら根強い人気があったのかも。テレビではラーメンのどんぶりが人の形になって現れる(どんぶりマンか?)ので、とてもいかしています。歌詞を見ますと、札幌ラーメン、喜多方ラーメン、東京ラーメン、和歌山ラーメン、博多ラーメンが登場します。ところが、テレビでは確か喜多方ラーメンは登場しません。もったいないなあ。なんたって喜多方ラーメンはおいしい...おっと間違えた、喜多方ラーメンのところは怪しげな雰囲気になって面白いんですよ。

ご興味がある方もおられるでしょうから、歌詞も載せちゃいます。心ゆくまで味わってみましょう。あああ、こんな曲が気に入ってしまう私を皆様、見捨てないで下さいね。

1. おいら 流しの どんぶりさ
湯気に さそわれ 旅をする
しゃっこい風 吹いたら みそラーメン
野菜さぁ なまらたっぷり おいしっしょ!
ああ ここは 北国 札幌だべさ
ラーメンどんぶり 流れ唄(いんでないかい?)
2. 磐梯山の 水で打つ もっちり もちもち ちぢれめん
煮干の だしが うまいんだがんない
みんなで 食べさ 来てくなんしょ!
ああ ここは 会津の 喜多方だなし
ラーメンどんぶり 流れ唄(よぐ きらったなし!)
3. 明日は 恵比寿か 荻窪か
昔ながらの 中華そば
チャーシュー メンマに 海苔 ナルト
おやじ タマゴも つけとくれぃ!
ええぃ こちとら江戸っ子は 気が短けえんだ
歌なんぞ歌ってたら 麺がのびちまうぜぃ!
Hey,カノジョ!
ラーメンラーメンラーメンラーメン メン食いねェ!
4. 浮かぶ かまぼこ いじらしい
赤く 咲いちゃる 花のように
とんこつしょうゆの コクうまみ
つゆも 残さんと ごっつぉーさん!
ああ ここは 紀州の 和歌山やいしょ
ラーメンどんぶり 流れ唄(食べにいこら!)
5. とんこつ あっての 人生ばい
のれんば くぐるとが 生きがいたい
ごま ねぎ 紅しょうがの てんこ盛り
替え玉 もひとつ たのみんしゃい!
ああ ここは 九州 博多ばい
ラーメンどんぶり 流れ唄(好いとっとよーっ!!)

この歌詞を見ていると、食べたくなってくるでしょう? 私のお薦めはやっぱり喜多方ラーメン。歌詞にあるとおり、「煮干の だしが うまいんだがんない」であります(^o^)。


CD2月5日:爽やかなブラームス

今日はサントリーホールでバレンボイム指揮シュターツカペレ・ベルリンによるブラームスを聴いてきました。曲は交響曲第2番と第4番。驚くほど爽やかなブラームスでした。オケの音色に透明感があって、それこそきらきら光り輝いてきそうです(◎-◎)。私はちょっと面食らいました。

例えば、交響曲第4番第4楽章のパッサカリアなどは、目を見張るほどきらめいていました。バレンボイムは低声部の主題を浮かび上がらせ、その上に各楽器の音色が宝石の輝きのようにちりばめられています。シュターツカペレ・ベルリンだって期待以上の出来映えでした。オケのトゥッティになっても透明感を全く失わない音響は特筆ものです。明らかに透明感を実現しようとして作った音になっていました。あれは完璧にプロの技でしょう。私はこんなに爽やかで美しいブラームスを聴けるとは夢にも思いませんでした。バレンボイムはフルトヴェングラーの信奉者として名を馳せているらしいですが、あのブラームスを聴く限り、必ずしもそうではなさそうですね。ああいった方向性をドイツのオケでブラームスを演奏した際に示すとは。

でも、少しばかり寂しい気もします。21世紀においては重厚なブラームス、暗い情熱が見え隠れするブラームスは流行らないのでしょうか。私のように懐古趣味的なブラームスを求める向きにはちょっと物足りない演奏でした。

演奏に求めるものは人それぞれです。あれほど見事な演奏であっても、そしてそれを認めた上でもなおかつ満足しきれないとは、贅沢なものですね。反省しなくては<m(__)m>。


CD2月4日:謎

「RCA RED SEAL Vintage Collection」からの1枚をまたご紹介します。

CDジャケットラヴェル
バレエ音楽「ダフニスとクロエ」全曲
ミュンシュ指揮ボストン響
ニュー・イングランド音楽院合唱団
録音:1961年2月26,27日、ボストン・シンフォニー・ホール
BMG(国内盤 BVCC-37323)

この録音は世界初CD化だそうです。マニアの方々なら多分この録音と同じ組み合わせによる、同じレーベルからのCDを既にお持ちでしょう。1955年盤がそうですね。55年盤は初期RCAの立派なステレオ録音です。しかも見事な音で鳴ってくれますよね。今回聴き直しましたが、惚れ惚れする良い演奏でした。深夜にあのフルートを聴くと痺れます。

で、不思議なのはその55年盤が先にCD化されていて、61年盤が初CD化だったということです。普通は逆ですよね。この61年盤の日本語解説には*一応*その理由らしきものが書いてあります。が、日本語が弱い私にはちょっと難解で、何度も読み直した挙げ句、自力による理解を諦め、ついには女房さんに解釈してもらうはめに陥りました。女房さんの日本語解釈によると、事情は以下のとおりです。

え? これでも61年録音が今回初CD化になった理由が分からない? ( ̄へ ̄) ムムム・・・そういえば私も分からないぞ! それなら演奏を聴いてみましょう。

それがまたどうも...。どちらも立派な演奏なんです(^^ゞ。甲乙つけがたいですよ。が、強いていえば、55年盤は、ステレオの音としても大変よくまとまっているのが大きな特徴ではあるのですが、ミュンシュにしてみればまとまり過ぎている気もします。ミュンシュの爆発的・熱狂的な音楽はどちらかといえば61年盤にあると私は考えます。そこが評価の分かれ目で、やや荒っぽいとも受け取れる爆発的な演奏を取るか、まとまりのある音と演奏を取るかになります。もしかしたらRCAはまとまりを選んだのでは、と私は考えてしまうのですが、いかがなものでしょうか? もっとも、これもこじつけに過ぎません。決定的な事情は一体何だったんでしょうねえ? 本当に不思議な録音です。


CD2月1日:青木さんによる「コンセルトヘボウ管のページ」に「シャイー その2」を追加しました。シャイーがコンセルトヘボウ管を去り、ゲヴァントハウス管に移る話がノーマン・レブレヒトを通じて詳しく説明されています。必見ですね。

ところで、昨日An die Musikのアクセス数が30万件に達しました。30万件になるまで39ヶ月。皆様毎日An die Musikをご訪問下さり、誠にありがとうございました<m(__)m>。今後とも鋭意更新を続けていきますので、よろしくおつき合い下さい。


(An die MusikクラシックCD試聴記)