ARCHIVE OF WHAT'S NEW?
2003年7月
2003年7月31日: 静寂を破る
今日は仕事で、政府関係者が壇上に登場する堅いフォーラムに出席してきました。開始されたのは午後1時。お昼ご飯も済んで気持ちいい時間帯です。フォーラムでは堅い話が続くので会場は静まりかえっています。周りには気持ちよく寝ている人も。そのしじまを破って突然携帯の着メロが! それも私の隣の席の立派な風采のおじさんの携帯が! その音の大きいのなんのって。しかも曲目がいかしています。ベートーヴェンの「運命」冒頭です。本人はさぞかし恥ずかしかったでしょう。冒頭の運命の動機が2回なった後、タタタター、タタタター・・・と続くフレーズが妙にアップテンポだったため、持ち主の慌て方も加速された感じです。ある意味では気の毒とも言えるのですが・・・。
これはフォーラムの場で起きたことなので笑い話ですんでしまうわけですが、岩崎さんのレポートにもあるとおり、携帯電話の着メロはコンサート会場においては致命的、極度に暴力的な影響力を持っています。私も業務上やむなく携帯電話を持ち歩いていますが、マナーモードをはずしたことはほとんどありません。できれば、しかるべき席ではマナーモードにしていただきたいものです。
2003年7月29日: 「クーベリックのページ」に松本さんの第3作「シューマン交響曲第3番「ライン」聴き比べ」を追加しました。
2003年7月28日:岩崎さんの「アメリカ東海岸音楽便り」に「2003年タングルウッド音楽祭
ドヴォルザークの交響曲第8番、サラ・チャンさんのシベリウスのバイオリン協奏曲を聴く」を追加しました。マズアがオケを止める前と後ではどちらがよいのか・・・・。興味深いです。
2003年7月27日:「CD試聴記」をまたまた更新! 「パルジファル、その悪魔的な魅力」を追加しました。なお、最近出たクーベリック盤についてではありません。ごめんなさい。
2003年7月26日:「CD試聴記」を久々に更新しました。「とりとめがないごった煮のような印象を与えるCDだが・・・」というタイトルです。ぜひご一読下さい。
多分ほとんどの読者が認識していないと思いますが、An die Musikのメインコンテンツは「CD試聴記」なのであります。ホームページの正式名称も「An die Musik クラシックCD試聴記」です。が、ちゃんと更新していないと完全に居候化してしまいます。気をつけねば・・・。
2003年7月25日:再開した 「クーベリックのページ」に松本さんの第2作「クーベリックは本当にライヴの人か?」を追加しました。皆様にとっても興味深いタイトルのはずです。
なお、私はかつてクーベリックのページの冒頭にこんなことを書きました。
・・・しかし私は言いたい。「ライブの人」とかいう表現は止めてもらいたいと。クーベリックのライブはすばらしい。どれもハズレがない。でも指揮者がライブの人であるのは当たり前で、そうでない方がおかしい。そんな当たり前のことを今更になって言い出すのはどうかと思う。
この数行を書いたために何人かの読者からお叱りのメールを頂いたのですが、私は主張を変えようとは思いません。松本さんの文章は、さらに私とは違った視点から書かれたものです。
2003年7月23日:再開した 「クーベリックのページ」に松本さんの第1作「ベートーヴェン交響曲第7番正規盤比較」を追加しました。
2003年7月22日: 大ニュースです。2000年12月25日以来長きにわたって更新を中断しておりました「クーベリックのページ」の更新が明日より再開されます! ついに我が「An die Musik」は松本武巳さんという熱烈なクーベリックファンを執筆陣にお迎えすることができました。私=伊東は「クーベリックのページ」においても居候として末席に侍ることと相成りました(^^ゞ。
・・・というわけで、本日は、松本武巳さんの自己紹介とも言える「私とクーベリックの出会いとその後」を掲載しました。明日、第1回目の本格原稿をアップする予定です! 皆様、乞うご期待!
2003年7月20日:たかがオーディオとは思うのだが・・・
7月11日の「What's New?」の話題になった「The Magic of HOROWITZ」(DG)ですが、非常にすばらしかったので、改めて取り上げてみます。
The Magic of HOROWITZ
ピアノ:ヴラディーミル・ホロヴィッツ
録音:1985-1989
DG(輸入盤 474 334-2)
DISC 1
- リスト:ヴァルス・カプリス 第6番
- シューベルト:セレナード
- リスト:忘れられたワルツ 第1番
- ショパン:マズルカ イ短調 作品17-4
- スクリャービン:練習曲 嬰ニ短調 作品8-12
- スクリャービン:練習曲 嬰ハ短調 作品2-1
- シューベルト:即興曲 変ロ長調 作品142-3
- シューベルト:軍隊行進曲 変ニ長調
- スカルラッティ:ソナタ ホ長調 KV.135
- バッハ:「いざ来たれ、異教徒の救い主よ」
- ラフマニノフ:前奏曲 ト長調 作品32-5
- ラフマニノフ:前奏曲 嬰ト短調 作品32-12
- リスト:ペトラルカのソネット第104番
- ショパン:マズルカ 嬰ハ短調 作品30-4
- シューマン:トロイメライ
- ラフマニノフ:W.R.のポルカ
DISC 2
- モーツァルト:ピアノ協奏曲 第23番 イ長調 KV.488(ジュリーニ指揮スカラ座管弦楽団)
- シューマン:クライスレリアーナ 作品16
- スタジオでの会話
- モーツァルト:ロンド イ短調 KV.511
- リスト:「クリスマス・ツリー」より「昔々」
- シューベルト:楽興の時 第3番 ヘ短調 作品94-3
DVD
- モーツァルト:ピアノ協奏曲 第23番 イ長調 KV.488(DISC 2収録の同曲の録音セッション)
このCDは、ホロヴィッツが最晩年にグラモフォンに録音した7枚のCDからの抜粋盤だそうです。特にホロヴィッツの録音を集めているわけでもない私の手許には、7枚のうち「Horowitz at home」があるのみでした。今回はホロヴィッツの様々な録音が聴けて、しかもDVDまでついているため、喜んで買ってきたのであります。
すべての面が揃ったところで順繰りに聴き始めたのですが(購入した際にDISC 2が入っていなかったため)、さすがに世紀の大ピアニストだけあってすごい演奏がぞろぞろ収録されていますね。例えば、DISC 2に収録されている「クライスレリアーナ」。この曲の音がスピーカーから流れてきたときの音には心底驚かせられました。音のきらめき! 形容もできないほどの美しさで、「ピアノからこんな音が出てくるものなのか?」というほどのレベルです。私はこの曲の価値を初めて見出したような気持になりました。このセットはそんな演奏ばかりが集められているCDなのです。このような発見があるのであれば、もっと早くホロヴィッツの録音を買い集めておくのでした。
ところで、今回はこのCDの演奏について書きたいのではないのです。オーディオについてなのです。
私はこのCDを我が家の2階(居間)と3階(オーディオルーム)でそれぞれ聴いてみたのですが、2階と3階での印象がまるで違っています。2階で聴いたときは、「クライスレリアーナ」とてさほどきらめくような音には感じませんでした。2階の居間にあるのは総額4万5千円のミニセットです。これは値段を遙かに超えた高性能セットなのですが、今回ばかりは3階のオーディオルームでないとこのCDの音を満喫できませんでした(それも高級とは決して言えないセットですけど)。
かねて私はオーディオに凝る気持がない人間だと思っていましたが、ここまであからさまに出てくる音に違う印象を受けると、やはりオーディオも大事な要素なのかと思い知らされます。ホロヴィッツの音を満喫できるのとできないのとでは満喫できる方がいいですものねえ。できれば、このような現象が、ホロヴィッツに固有であることを願わずにはいられません。CDにこれだけのお金をつぎ込み、なおかつオーディオに凝ると、家庭が崩壊するのが目に見えています。うー、もしかしたら買ってはいけないCDだったのかも。
2003年7月19日:岩崎さんの「アメリカ東海岸音楽便り」に「バッハ「無伴奏バイオリンのためソナタとパルティータ全曲」を聴く」を追加しました。
なお、7月16日更新の「タングルウッド音楽祭について」ですが、岩崎さんから送っていただいていた写真を掲載するのをすっかり失念しておりました。遅ればせながら写真を入れてみましたので、改めてご覧下さい。岩崎さんの文章がこれらの写真によってとても生き生きとしてくるはずです。岩崎さん、大変申し訳ありませんでした。
2003年7月17日:「あなたもCD試聴記を書いてみませんか?」のコーナーに「ノイマンのマーラー交響曲第1番を聴く」を追加しました。文は稲庭さんです。
2003年7月16日:岩崎さんの「アメリカ東海岸音楽便り」になるほど、そうだったのか・・・。
2003年7月12日:「あなたもCD試聴記を書いてみませんか?」のコーナーに「フォンクのシューマン交響曲全集を聴く」を追加しました。文はみっちさんです。読んでいただければ分かりますが、みっちさんのスタイルは面白いですね。
2003年7月11日:珍事
CDショップに立ち寄ったところ、「The Magic of HOROWITZ」(DG)というCDが発売されていました。CD2枚に、DVDが1枚入った豪華盤で、3,500円程度。「これは面白そうだ」と買って帰りました。家で開けてみると、CDは確かに2枚入っているものの、いずれも「CD1」と書いてあります。「へ? CD2はどこに行った?」
こんなことが起きるので、CDを買ったらすぐ開けて中身をチェックしなければなりません。
以前はこんなことがありました。ジャズに、ルイ・アームストロングとエラ・フィッツジェラルドの有名なデュオCDがあります。二人とも巨体で知られる演奏家です。このCDを買ってきたところ、さすがに重量感があるのです。開けてみると、何と同じCDが2枚入っているではないですか! そりゃ、重量が増えるわな。でも、2枚入っているCDがあるということは、1枚も入っていないCDもあるということかしら?
また、こんなことも。
ペーター・レーゼルが弾いたブラームスのピアノ曲全集がありますね(BERLIN Classics)。私はこれが5枚組のボックスになっているものをHMVで購入しました。5枚組といっても、箱に入っているだけでジャケットはすべて別で、CDはそれぞれ別のケースに入って、ビニールで包まれています。ここで私は何を思ったのか中身をすぐ調べてみる気になったのであります。調べてみると、5枚目のCDが1枚目のCDと同じ。1枚目のCDには1枚目のCDが。でも、5枚目のCDのジャケットは5枚目用で、ケースの裏も5枚目用。要するに5枚目の中身だけ間違っているわけです。これは販売店のせいでも何でもなく、CDをそのケースに入れた人のせいですが、販売したHMVは非常に丁寧に対応して下さり、ボックス丸ごと交換してくれました。新しいボックスの中身も直ちにチェックしましたが、今度はOKです。
教訓。CDを買ったらすぐさま中身を丹念に調べるべし。
2003年7月9日:岩崎さんの「アメリカ東海岸音楽便り」に「首席客演指揮者ハイティンクさんボストン響に登場」を追加しました。
昨日からはじめた「読者アンケート」ですが、既に100件を超える回答をいただいております。が、できれば、An die Musikの全読者にご協力いただきたいと考えております。何卒数分のお時間を下さいますようお願いします。
2003年7月8日:アクセス60万件!
お陰様で本日An die Musikの累積アクセス数が60万件を超えました。これもひとえに読者の皆様のおかげです。日頃のご愛顧ありがとうございます。
さて、今日An die Musikを訪問された方は、トップページが大幅に変わっていることに気がつかれたと思います。そろそろ改訂しようと思いつつ、いつの間にか2、3年が過ぎ去っていました。こうした面倒くさいことは、アクセス件数大台乗りなどのきっかけがなければまずやらないものです。というわけで、トップページだけですが改訂してみました。色の組み合わせなどまだ手を入れたいところです。が、そうなりますときりがないのでどうしたものかと思案に暮れています。本来はトップページだけではなく、中のファイルの整備まで一挙にやってしまいたいのですが、おそらく1週間分の労力がかかると思われるので先送りにしました。
また、60万件記念として、読者アンケートを7月中くらいの間にやってみようと思います(7月末で終了しています)。これは、An die Musikの読者がどのようにクラシック音楽に接しているのか、また、An die Musikそのものにどの程度接して下さっているのかを一度は確かめておきたい、という私の我が儘な希望から作られたものです。皆様には大変お手を煩わせてしまい、まことに恐縮ですが、何卒ご協力下さいますようお願い申しあげます。アンケートの質問は全部で18問。最後の自由回答を記入する設問以外ではすべてマウスでクリックするだけで回答できるように作りました。なお、氏名、住所、メールアドレスなどの個人情報の記入は一切ありません。回答した後、すぐに結果を見ることもできます。何卒よろしくお願いします。
2003年7月7日:岩崎さんの「アメリカ東海岸音楽便り」に「アメリカで聴いたウィーン・フィル」を追加しました。・・・・なるほど・・・。非常にいいレポートですね。アメリカでのウィーンフィルの受容の仕方が何となく伝わってきます。岩崎さん、原稿ありがとうございました。
2003年7月2日:「あなたもCD試聴記を書いてみませんか?」のコーナーに「マゼールのシベリウス交響曲全集」を追加しました。文は「コンセルトヘボウ管のページ」でお馴染みの青木さんです。
2003年7月1日:岩崎さんの「アメリカ東海岸音楽便り」に「妻がマーラーを好きになった日 (ヴェルザー=メスト指揮マーラー交響曲第7番)」を追加しました。
・・・ヴェルザー=メストのアンコールのくだりは微笑ましいですねえ。
(An die MusikクラシックCD試聴記)