ARCHIVE OF WHAT'S NEW?
2004年5月

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CD2004年5月31日:新企画「チェコ・フィルのページ」スタート!

新企画「チェコ・フィルのページ」を開始しました。このページを担当されるのは稲庭さんです。私はかねてから稲庭さんに「チェコ・フィルのページを作りませんか」とお願いしていたのです。最初に依頼してから1年が経ちましたが、待った甲斐があったというものです。ゆっくりと時間をかけて作っていきますので、皆様も気長にお付き合い下さい。

 

CD2004年5月28日:都響の皆さん、また来てね!

今日は地元の埼玉会館でベルティーニ指揮東京都交響楽団のコンサートを聴いてきました。演目はマーラーの交響曲第9番であります。

ベルティーニは第1楽章から金管楽器、木管楽器を盛大に鳴らしていました。私は2階最前列で聴いていたのですが、直接音が耳に届きやすいのか、うるさいほどの強奏でした。座席数1,315のホールでマーラーを全開で演奏するとああなってしまうのかもしれません。あまりにも激しいので、「もしや第4楽章は・・・」と思っていると、案の定激烈な演奏でした。弦楽器がたっぷりと低声部を響かせながらうねるうねる。さらにベルティーニの唸る声が私の耳にもはっきりと聞こえてきます。全曲を一言で表すと「豪快」であります。これもマーラー演奏のひとつのあり方ですから、私は十分に楽しみました。もっとも、開演直前まで思い描いていたベルティーニ/都響のマーラーとは全く違うものでしたが。

ところで、このコンサートで聴いた都響は、結構ボロボロでした。一番心配したのは第3楽章です。例えば、トランペットの演奏は相当厳しかったと思います。私は不安な面持ちで「がんばれよ!」と祈りながら聴いていました。マーラーの交響曲第9番を私は実演で何回も聴いていますが、あの第3楽章は難物なのだとよく分かりました。また、都響を何度も聴いてきて、今回ほどキズが多かったこともありませんでした。

「だからけしからん」と言いたいのではないのです。あのような都響のがんばる姿を見て、私は心から応援してあげたくなったのであります。難所を楽々とクリアできるのならそれでよし。できないことだってあります。大勢の人間がステージで、演奏が簡単とは言えない曲に長時間取り組んでいるのですから、キズができるのはむしろ当然だと思います。彼らの熱意あふれる取り組み姿勢に私はエールを送りたいと思っています。

客の入りについて言及しておきましょう。何と今度は4割弱! 5月19日に「千人の交響曲」を聴いた時は6割程度でしたが、今度は雨も降っていないのに4割弱。1階は完全にガラガラでした。高名なマーラー指揮者ベルティーニと、日本を代表するオーケストラのひとつである都響が、マーラーの名曲・交響曲第9番を演奏する。なのに埼玉では1,315席を4割も埋めることができないとは。ベルティーニと都響はあの座席を見てどう思っていたのでしょうか? もしかしたらこのマーラーチクルスの終了をもって埼玉からは撤退などと言うことはないでしょうね。都響の皆さん、応援していますからまた来て下さい! 待っていますよ!

 

CD2004年5月27日:フェランドさんのレビューを追加

シュターツカペレ・ドレスデンの22日公演についてのレビューを追加しました。文はフェランドさんです。こちらをご覧下さい。

 

CD2004年5月25日:コンサートレビュー追加

シュターツカペレ・ドレスデン来日公演のレビューを二つ追加します。ひとつは21日のブルックナーでフェンランドさんの文章です。もう一つは22日のブラームスで、青木さんの文章です。

 

CD2004年5月24日:まだまだ続くカペレ熱

シュターツカペレ・ドレスデンのページ」に「シュターツカペレ・ドレスデンによるブラームス交響曲第1番の録音」と松本さんによるコンサートレビュー「神を畏怖するブルックナーと、神をも恐れぬブルックナー」を追加しました。

An die Musikがシュターツカペレ・ドレスデン来日公演を本格的に扱ったのは、意外かもしれませんが今回が初めてです。そもそもシュターツカペレ・ドレスデンのページをここしばらく更新していなかったためでもありました。

ホームページの制作や更新は、趣味でやっているのだから気楽なものだと思われるでしょうが、自分の考えを書き続けるというのは大変なストレスを伴います。更新をしていて不安に苛まれることも多々あります。私は音楽評論家であるわけでもなく、書き連ねているのは素人による感想に過ぎないのです。しかし、読者はそう見なしてはくれない場合があります。3年前私はとある事件に腹を立てて、シュターツカペレ・ドレスデンのページどころかAn die Musikの更新までも投げやりました。

しかし、今回はカペレ来日公演にできる限り力を入れたため、先週1週間のアクセス数は過去最高を記録し、通常の週より2,000件もアクセスが増えました。もちろん日ごとのアクセス数も鰻登りで、昨日は1,364件のアクセスがありました。このような個人運営のサイトでは珍しいことです。

コンサート会場にはAn die Musikの読者や、An die Musikでカペレの様子を調べてから行った人が少なからずおられたようです。私はそうした方々とコンサートの時間を共有できてとても幸せです。自分の作ったホームページが、少しでも皆様のお役に立ったことをこれほど強く感じたことはありませんでした。ホームページを作っていてよかったと心から思っています。できの悪い作者ではありますが、今後はシュターツカペレ・ドレスデンのページも随時更新していく構えですので、何卒よろしくお付き合い下さい。

 

CD2004年5月23日:シュターツカペレ・ドレスデン来日公演終了

昨日でシュターツカペレ・ドレスデンの来日公演が終わってしまいました。2年に1度のお祭りがあっという間に終わりました。もう飛行機に乗って帰ってしまったんでしょうね。ああ・・・がっくしです。

さて、昨日の公演についてはこちらに簡単にまとめました。ブラームスについてはちょっと厳しい書き方かなと思いますが、何卒ご容赦下さい。ブラームスが始まった頃から私は頭痛がしていました。どうも風邪を引いたようです。もしかしたらそのせいで集中して聴けていなかった可能性もあります。あのブラームスについては、皆様からもご意見を賜りたいところです。

また、稲庭さんのレビューも掲載しました。「サントリーホールの2公演で感じたこと」というふうにタイトルを付けました。稲庭さん、ご了承下さい。

なお、2年後の2006年にはチョン・ミュンフンと来日するそうな! これまた期待できますね。彼は今までもシュターツカペレ・ドレスデンの指揮台に立っていますが、どんなプログラムで、どんな演奏を聴かせてくれるのか今から楽しみであります。オペラ引っ越し公演の計画まであるというのですから、2年後に向けてまた気分を盛り上げたいところです。

 

CD2004年5月22日:5月14日レビュー(文:フェランドさん)

フェランドさんによるシュターツカペレ・ドレスデン・コンサートレビューを追加しました。5月14日公演についてです。こちらをご覧下さい。フェランドさん、原稿ありがとうございました。素晴らしい文章です。

 

CD2004年5月21日:豊饒

シュターツカペレ・ドレスデン来日公演から、今日はサントリーホールでブルックナーの交響曲第8番でした。こちらをご覧下さい。くどくどと文を連ねる必要を感じない演奏でした。

 

CD2004年5月20日:ブル8

シュターツカペレ・ドレスデンのページ」に「シュターツカペレ・ドレスデンによるブルックナー 交響曲第8番の録音」を追加しました。

 

CD2004年5月19日:千人の交響曲

今日は地元浦和にある埼玉会館に東京都響のコンサートを聴きに行ってきました。指揮者はベルティーニ、演目はマーラー作曲の交響曲第8番であります。いわゆる「千人の交響曲」ですね。

埼玉会館は1,315席しかない地方都市のホールです。ステージも狭く、そもそもオケとソリスト、合唱団がステージにちゃんと乗るのかどうか心配でした。合唱団は、晋友会合唱団、新宿文化センター会館25周年記念合唱団、東京荒川少年少女合唱隊、オーケストラとうたうこども合唱団の4つの団体が参加していました。その合計は300〜350人くらいだったかと思います。4管編成の巨大なオケの後ろにこの4団体を並べるために、ステージの後方壁面が取り外されていました。それにしても壮観な眺めです。シェーンベルクの「グレの歌」が5管編成ですが、ソリストと合唱団員の数を考えると、マーラーの方が巨大であります。

さて、演奏はどうだったか。・・・すんごいです。悶絶しそうなほどすごいです。あんな音響を私は生まれてこの方聴いたことがありません。ものすごい音圧が体全体にかかってきて、脳天を直撃されました。演奏はこれ以上は望めないほどハイテンションでした。第1部が怒濤のごとく終わった後、拍手はさすがに出ませんでしたが、会場に居合わせた人は拍手やブラボーをするのをかなり我慢したはずです。

テンションの高さは第2部になっても維持されました。オケの熱演もさることながらソリストもがんばったと思います。あれだけのオケと合唱団を背後に聴きながら歌うわけですから、そのプレッシャーは半端ではなかったはずです。

第2部は次第に白熱してきます。「神秘の合唱」に入ると、会場は水を打ったように静まりかえり、聴衆が固唾をのんで聴き入っているのが伝わってきました。そして巨大なフィナーレがやってきました。津波のような音響です。私は2階に陣取って聴いていたのですがこのフィナーレでは金管楽器の別働隊(バンダ)も加わリました。バンダは何と私の後方約10メートルの位置にいましたから、ステージと後方バンダの2方面からの妙なステレオ効果も楽しめました。熱烈な拍手とブラボーがあったのは言うまでもありません。

ここまで書くと、大きな音にびっくりして帰ってきただけに見えますが、・・・・・・さすがにそれは否定できません。あのように巨大な音量を私はこの年になるまで聴いたことがないのであります。1910年の初演時には本当に1,000人を使ったと言いますから、今回とは比べものにならない音量だったはずです。いったいどんなことになっていたんでしょうか。

しかし、音量だけではなく、この曲の美しさを私は再確認できました。実演を聴くのは今回が初めてでしたが、CDではいろいろな演奏を聴いてきました。ここ数年、「マーラーの最高傑作は交響曲第8番ではないか」と思い続けていた私は、「交響曲第8番が最高傑作に間違いなし」と確信するに至りました。幸福で祝典的な雰囲気に包まれたこの曲はCDでもほとんど駄演がありません。演奏に参加する人たちがそれ相応の意気込みで参加するからだと思います。いつだったか、ずいぶん昔のことです。この曲を「ばかばかしくてまじめに聞いていられない」と書いていた評論家の文章を目にしたことがあります。実は私もその言葉にある程度賛同していた時期があったのですが、今は自分の不明を恥じています。私は年をとるごとにこの曲の良さに心惹かれています。もしかしたら、そういう曲なのかもしれません。

今日のコンサートは上記のとおり素晴らしいものでした。が、驚くなかれ、会場はガラガラだったのです。雨が降っていたせいもあるでしょうが、入りはせいぜい6割というところです。1,315席のホールに6割ですよ。ガラガラのホールに大量の演奏者。そのアンバランスに、私はとても演奏者が気の毒に感じました。しかし、彼らはガラガラのホールをものともしませんでした。よくあれだけ高いテンションで演奏できたものです。そのプロ魂に感心することしきりです。こんな地方都市で、ガラガラの悲哀に会いながら最高の演奏をしてくれた今日の演奏者に私は深く感謝します。

なお、同じ組み合わせによる演奏が明日「横浜みなとみらいホール」で開催されます。ご興味あのある方はぜひどうぞ。

 

CD2004年5月17日:カペレ名古屋公演

シュターツカペレ・ドレスデン来日公演」に「名古屋公演の模様」を追加しました。文は青木さんです。青木さん、名古屋までの出張お疲れ様でした。また、原稿ありがとうございました。

 

CD2004年5月16日:シュターツカペレ・ドレスデンによる「英雄の生涯」録音比較

本日はダブルヘッダーであります。「シュターツカペレ・ドレスデンのページ」に「シュターツカペレ・ドレスデンによる『英雄の生涯』録音」を追加しました。

 

CD2004年5月16日:カペレ来日公演レビュー

シュターツカペレ・ドレスデン来日公演のレビューを松本武己さんからいただきました。こちらをご覧下さい。

文中にある「時代錯誤」という言葉。いいですねえ、この言葉がぴったりです!

 

CD2004年5月15日:カペレの「英雄の生涯」

昨日はシュターツカペレ・ドレスデン来日公演初日に出かけてきました。興奮のあまり、6時には東京文化会館に着いてしまいました。

コンサートの模様はこちらをご覧下さい。私と全く違う聴き方をされた方もいらっしゃると思いますので、ぜひ皆様のコンサート記もお寄せ下さい。

なお、終演後カペレ団員略歴本の作者であり、ビオラ奏者のアンドレアス・シュライバーさんに会ってきました。とても感じのよい人でした。団員略歴本は合計39冊の注文がありましたが、シュライバーさんはそれをはるばるドイツから手荷物にして運んで下さいました。ご注文いただいた方には近日中に送付できるよう手配いたします。もう少しお待ち下さいね。

 

CD2004年5月13日:いよいよ明日!

ついに明日東京文化会館でシュターツカペレ・ドレスデンの来日公演が始まります。もう平常心ではいられません! 明日は多分仕事も手につかないでしょう。

今回の来日公演の記録をAn die Musik上に残しておきたいと思っていたら、何と青木さんから原稿が来ました。素晴らしい! ・・・というわけで、それをこちらに掲載しておきました。これに明日以降少しずつ追加する予定です。ただし、明日は異常な興奮のため、更新ができない可能性があります。何卒ご了承下さい。

そういえば、2002年4月の来日公演の際には、まとまった記録をつけていなかったのであります。今となってはArchiveを見るしかありません。記録はやはりまとめておいた方がいいのですね。

 

CD2004年5月5日:シュターツカペレ・ドレスデン来日迫る!

ゴールデンウィークは女房の田舎である青森県八戸まで行っておりました。新幹線「はやて」ができてから移動時間がぐっと短縮されて、2時間半ほどで着いてしまいます。「新幹線は文化である」という人がいるそうですが、大きな力を持ったものであることは間違いなさそうです。

ところで、いよいよシュターツカペレ・ドレスデンが来日しますね。招聘しているノア・コーポレーションのホームページによると残席僅少だとか。逆に言えば、これからでも十分席を確保できるということです。ご興味のある方はこの際ですからぜひ足を運んでみて下さい。今回ハイティンクが持ってくるプログラムは大変魅力的なものです。ショスタコーヴィッチの交響曲第8番が実現しなかったのは残念ですが、カペレの十八番であるブラームスの交響曲第1番、ハイティンクが自信を深めるブルックナーの交響曲第8番、過去にも名演・力演が残るR.シュトラウスの「英雄の生涯」が一挙に聴けます。

なお、私は東京で行われる公演すべてに出動します。とても楽しみであります。コンサートの模様は簡単にAn die Musik上でも記載しますが、「伊東とは別にコンサート見聞録を書いてみたい」という方は原稿をお寄せ下さい。よい思い出を一人でも多くの人と分かち合いたいと思います。

 

(An die MusikクラシックCD試聴記)