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2007年7月

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CD2007年7月28日(土):クーベリックの「復活」

松本さんによる「クーベリックのページ」に「マーラーを聴く 第5回 交響曲第2番『復活』」を追加しました。松本さん、原稿ありがとうございました。

原稿をアップする前に1969年のスタジオ録音盤を聴いてみました。演奏も、音もいいですねえ。私は若い頃にマーラーの「復活」を聴き過ぎたために食傷気味となり、実演に接しても不感症となっていましたが、69年盤は高校生の頃に得たのと同じ高揚感をもたらしてくれました。やはり名盤です。オリジナルジャケットのCDが1,200円で入手できますが、これほどのお買い得CDはなかなかありませんね。

 

CD2007年7月24日(火):私の行動は・・・?

リマスタリング盤だからといって、同じ曲の同じ録音をまた買ってしまいました。新盤が優れているかどうか完璧な保証もありません。リマスタリング前後で音が違っているとしても、天地がひっくり返るほどの差があるわけでもありません。せいぜい微妙な差がやっと認められるといった程度のものです。何度も聴いているCDの場合、今さら買い直さなくても充分な気がします。それにもかかわらず、新盤が出ると買ってしまうのは、私が馬鹿なのでしょうか? いや、おそらく自問自答の必要はなく、周囲から見れば完全に狂っているのかもしれません。

どうしてこんなことをしてしまうのか自分でも説明がつけられないのですが、買ってしまったものは仕方がありません。大事に扱い、優れたものは人様にご紹介申しあげるのがホームページ制作者の務めかもしれませんね。

というわけで、KING RECORDの「ハイパー・リマスタリング・シャルプラッテン・ベスト 第4期」が発売されましたので、私は居ても立ってもいられなくなり、CDショップに駆けつけたのです。お目当てのCDはシュターツカペレ・ドレスデンで長く首席ホルン奏者を務めたペーター・ダムの録音です。以下に簡単なコメントをつけておきます。

CDジャケット

モーツァルト
ホルン協奏曲全集
ホルン:ペーター・ダム
ブロムシュテット指揮シュターツカペレ・ドレスデン
録音:1974年3月28-31日、ドレスデン、ルカ教会
KING(国内盤 KICC-9479)

ダムはモーツァルトのホルン協奏曲を2度全曲録音していますが、旧盤であるこちらに魅力を感じるファンは少なくないと思います。聴いているとそれだけで幸せになれます。それどころか、夢見心地になります。この演奏を聴きながら、もしお酒の一滴でも入っていれば滂沱の涙に浸ること間違いありません。曲と演奏の幸福な出会いがここにあります。全曲を聴き通しましたが、旧盤との比較などという野暮な気持ちは全く起きませんでした。また次のリマスタリング盤が出れば、ありがたく購入し、耳を澄ませるでありましょう。

CDジャケット

ホルン協奏曲集 ペーター・ダム

  • フィック:ホルン協奏曲 変ホ長調
  • ライヒャ:二つのホルンのための協奏曲 作品5
  • シュペルガー:ホルン協奏曲 変ホ長調

ホルン:ペーター・ダム
ジークフリート・クルツ指揮シュターツカペレ・ドレスデン
録音:1977年12月13-15日、1978年1月3-5日、ドレスデン、ルカ教会
KING(国内盤 KICC-9478)

一見地味な曲が並びますが、これは隠れた名盤です。ホルンの技法というか、その多彩な表現を堪能できるCDです。騙されたと思って買って聴いてみることをお勧めします。ホルンという楽器に恨みがあるのでもなければ、聴き惚れ、そしてこんな録音を残してくれたダムとシュターツカペレ・ドレスデンのファンになることでしょう。この録音がシリーズの中に含まれ、再発されたのは本当に嬉しいです。

CDジャケット

シューマン 室内楽曲集

  • ピアノとホルンのためのアダージョとアレグロ 作品70
  • 「おとぎの絵本」ピアノとビオラのための4つの小品 作品113
  • ピアノとクラリネットのための幻想小曲集 作品73
  • チェロとピアノのための民謡風の5つの小品 作品102

ホルン:ペーター・ダム
ピアノ:アマデウス・ウェーバージンケ
ビオラ:ディートマール・ハルマン
クラリネット:ミヒャエル・ジム
チェロ:ユルンヤーコブ・ティム
録音:1976年11月1-7日、11-30日、ドレスデン、ルカ教会
KING(国内盤 KICC-9480)

ここまでくるとマニアの域に入りそうですが、聴き直してみて、マニア向けにしてしまうのはもったいないと認識を新たにしました。ダムのホルンが聴けるのは「アダージョとアレグロ」だけなのですが、それ以外の演奏も録音もすばらしい。これは私が聴いていた輸入盤よりずっといい音です。

このCDの中心はダムのホルンではなく、ウェーバージンケのピアノです。ピアノだけが同じで、相方の楽器がどんどん変わるのですが、聴かせる曲が並んでいます。優れた室内楽の録音だと思います。

上記のいずれも、いわゆる「名盤」とは言われないものです。こうしたCDを賞賛するホームページはもしかしたらAn die Musikだけかもしれません。玄人筋にも旧東ドイツの音楽家達を評価しない人がいるようです。しかし、それでも構いません。私の音楽体験の初期にこれら東独の演奏家がいて、その録音を私は喜んで聴いていたのですが、そのときの感動、新鮮な驚き、愉悦感は今も変わらないのです。人が評価しないからといって私がそれに引きずられる必要もないでしょう。これらは、誰がどう言おうと私にとっての名盤です。

第1期の発売から今回の第4期まであっという間でしたね。既に第5期、第6期の発売予定が公表されています。2008年1月発売予定の第6期にはクリスチャン・フンケのバイオリン、ハンス・フォンク指揮シュターツカペレ・ドレスデンによるチャイコフスキーのバイオリン協奏曲などという信じられないほどマイナーな録音も含まれていて、私の目を釘付けにしています。KINGのリマスタリング盤はジャケット写真や解説書などパッケージのありようも含めて今後長く普通のクラシック音楽愛好家が自分のCDラックに置いておきたいと思う立派な仕上がりになっているので別にマニア向けにしなくてもいいとは思うのですが、購入層はやはり私のようなタイプのクラシックファンなのでしょうか。

 

CD2007年7月23日(月):「メタモルフォーゼン」

シュターツカペレ・ドレスデンのページ」に「シュターツカペレ・ドレスデンによるR.シュトラウス 『メタモルフォーゼン』の録音」を追加しました。文はゆきのじょうさんです。ゆきのじょうさん、原稿ありがとうございました。

ゆきのじょうさんは文中で「私はルドルフ・ケンペを敬愛しておりますので、どうしてもひいき目に見ているところは否定できません」と書かれていますが、私が聴き返してみてもケンペ盤はすごいと思いますよ。

ケンペ指揮シュターツカペレ・ドレスデンによるR.シュトラウス管弦楽曲集は録音から25年以上経っていますが、今も色あせない名演奏ばかりであることに驚かされます。しかも、近年作られている下手な最新録音よりずっと良い音質でその演奏を楽しむことができるのです。これを繰り返し鑑賞できるのは何とすばらしいことでしょうか。録音に臨んだ指揮者・楽団員・プロデューサー・エンジニア達の興奮がそのまま伝わってくるではないですか。こういうものを「レコード芸術」と呼んで差し支えないと私は思っています。

 

CD2007年7月18日(水):ブレンデルの「ハンマークラヴィーア」

An die Musikの特集企画であった松本武巳さんによる「アルフレッド・ブレンデル  ―誤解を受け続けているロマンティスト― 《真のブレンデルの魅力を探るディスクの紹介》」の「ベートーヴェン『ハンマークラヴィーア』を聴く」シリーズに「第6部『ブレンデルの4回目で最後の録音』の試聴記」を追加しました。松本さん、原稿ありがとうございました。

第4部、第5部を飛ばして最終回=第6部の原稿が来ましたが、第4部、第5部の原稿はもうしばらくお待ちしましょう。

An die Musikは開設以来、ドイツ・オーストリア系の管弦楽曲をずっと取り扱ってきました。ピアノ曲はほとんど範疇外でした。ブレンデルに対しても私が正しい認識を持っていたとは到底言えません。その中で私のふとした疑問に答えて頂く形で始まったのが「ブレンデル」特集でした。私のわがままから始まったと言っても過言ではありません。

松本さんとのやりとりを通して私が得たものは決して小さくはありません。ピアノ曲への理解が深まりましたし、ショパンやリストを聴くようになりました。最近は「ピアノが好きである」と自覚するに至っています。松本さんには山ほどいろいろなことを教えて頂き、本当に感謝しています。ホームページを作っていて良かったと心から思っています。

 

CD2007年7月17日(火):ベルグルンドの「わが祖国」

シュターツカペレ・ドレスデンのページ」に「カペレ唯一の「わが祖国」を聴く」を追加しました。文は松本さんです。松本さん、原稿ありがとうございました。2000年に私、伊東が書いた文章もあるのでこの機会に併せてご覧下さい。

ベルグルンドの「わが祖国」はいいですねえ。これを名盤と言わずして何を名盤というのでしょう。こうした演奏を聴くと、シュターツカペレ・ドレスデンには来日公演で「わが祖国」全曲をぜひとも演奏してもらいたいと思います。が、ベルグルンドもシュターツカペレ・ドレスデンもおそらく「わが祖国」をイメージさせません。この曲でコンサートなんて無理でしょう。紹介頂いたCDすら、現在も流通しているのかちょっと心配になります。

しかしですよ・・・・そんなことを言ったら、例えば、日本のオーケストラは常に海外では日本人作曲家の曲ばかりを演奏しなければいけないのでしょうか。「お国もの」とは言いますが、それを求めてばかりいるのは作品の持つ多様性や表現の可能性を見失うことになるような気がしてもったいないと思います。

 

CD2007年7月16日(月):オフ会迫る

オフ会が近づいています。20日(金)に開催しますが、迷っているあなた! むりやり飲ませられたりしませんので、安心してご参加下さいね! 毎回楽しいオフ会なのでぜひご参加下さいね。

 

CD2007年7月12日(木):ブラームスを20代の女性が

あなたもCD試聴記を書きませんか」のコーナーに「二人の女性奏者によるブラームス/ヴァイオリン協奏曲を聴く」を追加しました。文はゆきのじょうさんです。ゆきのじょうさん、原稿ありがとうございました。ゆきのじょうさんはなんてロマンチックなお父さんをお持ちなんでしょう。羨ましいです。私なんて、子供の頃クラシックのコンサートに行っただけで怒られましたからね。

それはともかく、この「二つのシリーズ」、興味深いですね。次も期待が大きいです。


 昨晩、夢の中で後ろから蹴りを入れられました。ドカッ、ドカッ・・・。たまらないです。「こんな夢を見るなんて、職場の人間関係の表れかなぁ。」と思っていると、今度は脇腹に蹴りが。ぐあぁ!「きっと誰かが私を恨んでいるに違いない」と悲しくなりました。それからすぐ、今度はさらに激しいトウキックが! 痛いです。いくら何でも夢ではないのではと気がついてみると、次女が私のすぐ側で寝返りを打っています。そうして現実に戻った私ですが、次女に恨みでも買っているのでしょうか。

そういえば、数年前までは寝苦しくて目が覚めてみると長女の足が私の首の上に乗っかっていたことがありました。夢でなくて良いのか悪いのか・・・。

 

CD2007年7月9日(月):こんなに違うけど

「ハイドン・マラソン」交響曲第5番ゆきのじょうさんの文章を追加しました。

同じ曲についての文章でも、ゆきのじょうさんと私では全く内容が違っていて面白いですね。

私は自分の文章を書くときに他人の文章を参考にすることはありません。誰かの所見・感想に必ず影響されてしまうからです。コンサートやCDの感想でも自分で聴いて、自分の耳で確認し、自分の言葉で表現するように心がけています。自分の考え、意見を纏めた後で他人の意見を参考にすることはあります。が、その逆はありません。もしかしたら自分でも気がつかないような若干の例外はあるかもしれませんが、自分の耳、意見を第一にしなければ、こんな素人のホームページに存在価値はなくなります。ゆきのじょうさんの文章も原稿は随分前に頂いていたのですが、今日初めて読んだのです。

聴き手が違えば違う感想がある。私はそれを尊重したいと思っています。誰かが、特に権威がありそうな人が言っていること、書いていることは気になります。しかし、その言葉に知らず知らずのうちに影響されることがあるとしたら、とてもつまらないことだと思いませんか? 自分の耳で、自分の感性で音楽について語りたいものです。

 

CD2007年7月8日(日):「ハイドン・マラソン」

「ハイドン・マラソン」交響曲第5番を追加しました。33枚組のCDのやっと1枚目が終了しました。


7月に入ってからテニスを再開しました。テニスは2005年11月23日の練習中、肉離れを起こして以来休んでいました。ただの肉離れではなく、左足の太もも付近に血液の流れが悪くなっているところがあって、しばらく足が腫れていたのでした。

一時はもうテニスをやめようかと思っていたのですが、これはいけない。身体だけではなく、気持ちが沈んできますし、明らかに自分が精神的に腐ってきます。久しぶりに再開すると、ラケットの真ん中にうまく当てられないとか、思うように身体が動かないといったことがあるのですが、気分が爽快ですね。生き返ったような気分です。

 

CD2007年7月6日(金):音楽って楽しい!

今日は東京オペラシティでパッパーノ指揮ローマ・サンタ・チェチーリア管弦楽団のコンサートを聴いてきました。6月30日のコンサートが予想を遙かに上回る出来映えだったので、今回も期待が高かったのですが、その期待は裏切られることなく、前回以上にすばらしいコンサートとなりました。クラシックのコンサートを、近年ここまで楽しんだ経験は私はありません。深い感銘を受けたとか、感動したという以前に「楽しい」。これに尽きます。パッパーノという名前とサンタ・チェチーリア管の組み合わせは私にとって今まで完全にノーマークだったのですが、これからは要チェックです。

今日のプログラムは以下のとおりでした。

  • ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調 「運命」
  • マーラー:交響曲第1番 ニ長調 「巨人」

彼らのベートーヴェンには「運命」らしい深刻さや重厚さよりも活きの良さがあります。ここでもパッパーノとサンタ・チェチーリア管は自分たちの音楽を披露します。彼らなりに作り上げた彼らのベートーヴェンでした。パッパーノの踏み込みの音と同時に第1楽章が始まりましたが、一気呵成というべきか、最後まであっという間です。別にベートーヴェンだからといって重厚であることばかりが要求されなくてもいいでしょう。高度なアンサンブル、活きの良い音楽。これだけで早くも聴衆を熱狂させます。

後半のマーラーは「こんなに楽しくて良いのか」と疑問に思うほど愉悦に満ちた演奏でした。アンアサンブルのレベルもさることながら、演奏にかける奏者達の気迫、意欲がめざましい。おそらく、彼らは譜面通りに正しくそつなく演奏しようなどとは露ほども思ってはいないのでしょう。第1楽章から第4楽章まで私はわくわくしていました。こんな演奏を聴いた後では杓子定規な演奏など聴いていられません(なお、第4楽章の最後でホルンは起立しました。彼らの演奏に自ら花を添えたという感じでした)。

私は心底楽しんでしまったので音楽終了とともにノックアウト。しかし、演奏に熱狂した聴衆は彼らにアンコールに4曲も演奏させてしまうのでした。無理もありません。マーラーの交響曲第1番の後にはアンコールがなくてもいいと私は思うのですが、興奮さめやらぬ聴衆は指揮者を何度も呼び戻してしまうのです(私もその一人です!)。「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲、「運命の力」序曲、「マノン・レスコー」間奏曲、「ウィリアム・テル」序曲後半が演奏されていきます。オーケストラの皆様、本当にお疲れ様でした。

会場は満席ではありませんでした。私同様ノー・マークだった人が多かったのではないでしょうか。ドイツ・オーストリアの音楽だからといって、その地の音楽家の演奏でなければいけないなどということはないのだとつくづく思い知らされますね。次の来日時にはぜひ家族と連れだって行ってみたいものです。今週は4日(水)にインバル指揮フィルハーモニア管のマーラー:交響曲第10番、第1番を、5日(木)にもその組み合わせでマーラーの交響曲第2番「復活」を池袋の東京芸術劇場で聴き、そして今日のパッパーノ指揮ローマ・サンタ・チェチーリア管のコンサートを迎えました。女房には「家庭をないがしろにしている」とさんざんに非難されていたのですが、次にパッパーノ指揮ローマ・サンタ・チェチーリア管のコンサートに連れて行けば、まず間違いなく女房も私に感謝するでしょう。皆さんにもお勧めです。

 

CD2007年7月4日(水):ホルン

今日は東京芸術劇場でインバル指揮フィルハーモニア管のコンサートを聴いてきました。プログラムはマーラーの交響曲第10番のアダージョと交響曲第1番です。

私の思い込みかもしれませんが、会場には熱烈なマーラーファンとおぼしき方々がたくさんいるように見えてとても肩身が狭かったです。演奏が始まるとストップウォッチで演奏時間を計っている人までいます。「一音たりとも聞き漏らさないぞ」という雰囲気が周囲からひしひしと感じられて最初はとても恐かったのですが、いざ演奏が始まってみると船を漕いでいる人が少なからずいて少し安心しました。

演奏は思ったよりさっぱりしていました。そういえば昔フランクフルト放送響と録音した演奏も別にギトギトしていたわけでもなく、過度に熱血だったわけでもありませんでした。インバルの演奏はそういうスタイルと対極をなしています。

閑話休題。

今回のコンサートでは舞台上のホルンにどうしても目が行ってしまいました。私は両目とも乱視・弱視・赤弱・眼球震盪症のため視力が0.1しかなく、しかも裸眼でいるのでぼんやりとしか見えないのですが、舞台後方、ティンパニの前に8本のホルン奏者が横にずらりと並んで座っているのが分かり、大変壮観でした。それを見て私は「ははーん」と見当がつきました。「第4楽章では立つに違いない」。

予想通り第4楽章終盤のファンファーレではホルン軍団がすくっと立ち上がり、全員が朗々たる音を響かせていました。しかもホルンの輝き方からすると思い切りベルアップしていたはずです。なにしろ私は視力0.1なのでそこまでしか判別できなくて悔しいのですが、ホルン奏者達の威容に釘付けになりました。起立し、ベルアップしているとホルンの音量が確実に上がっているように感じます。よく見える方であれば音と視覚効果の相乗効果で相当なインパクトを感じたのではないでしょうか。

ところで、ホルンの起立について皆さんはどう考えていますか。私は昔マゼールが起立させているのを見て、「何とあざとい演出をするのだろう」と思ったことがあります。若気の至りであります。その頃私はホルンの起立がよもやスコアに記載されたものだとは夢にも思っていなかったのですね。

スコアにはこう書いてあります。

ここから(決して4小節前からではなく)終わりまで、すべての音を消してしまうほどの賛美歌ふうのコラールが充分な音量に達するまで、ホルンは音量を強めることが望ましい。ホルン奏者達は、最大の音量が得られるように、残らず立ち上がる。場合によっては、トランペット1本とトロンボーン1本を加えてもよい(音楽之友社 ミニアチュア・スコア p.162)。

マーラーはこのように指示をしているわけですが、このところホルンの起立を要求しない指揮者の方が多数派を占めているように思います。ホルンが2列に並んでいる場合はまず立ち上がらないのでは? ホルン奏者にしても立って演奏するのはイレギュラーでしょうし、譜面が見にくくなるでしょうから自ら進んではやりたがらないのかもしれません。それでも客席からの視覚効果は抜群です。私も若い頃ならいざ知らず、今ではこうした「演出」はどんどんやってほしいと思っています。コンサートの楽しみのひとつですからね。

 

CD2007年7月3日(火):「ハイドン・マラソン」

「ハイドン・マラソン」の交響曲第4番に併走者の寄稿文を追加しました。今回の併走者はゆきのじょうさんです。ゆきのじょうさん、原稿ありがとうございました。寄稿文はこちらです。

現段階では私の原稿の下に追加してあります。完走の暁には私の文だけでも100を超えるファイルができるため、管理が煩雑になるおそれがあります。それを回避するために同じファイル内に入れたのですが、別ファイルの方が使い勝手が良くなることも十分考えられます。別ファイルが良いと判断したらすぐそうしますので、とりあえず現状にてご容赦下さい。何卒よろしくお願い申しあげます。

 

CD2007年7月2日(月):「ハイドン・マラソン」第4回

あなたも参加してみませんか? 「ハイドンの交響曲を全部聴こう」(略称「ハイドン・マラソン」) 》に第4回「交響曲第4番」を追加しました。やや遅れ気味ですねえ。・・・と言っても焦らずにやります。第4番以降は録音も増えてきます。皆様のご参加をお待ちしております。

 

CD2007年7月1日(日):大峡谷 そしてCDラックのその後

その1:大峡谷

あなたもCD試聴記を書きませんか」のコーナーに「二枚のグローフェ/組曲「大峡谷」を聴く」を追加しました。文はゆきのじょうさんです。ゆきのじょうさん、原稿ありがとうございました。随分前に原稿をいただいていたのに掲載が遅くなり、誠に申し訳ありませんでした。


その2:CDラック崩落事件の顛末

6月4日夜に軽い気持ちで部屋にあるCDラックのひとつを動かそうとしたところ、バキバキと音を立ててラックが崩落してしまったこと、そこに収納されていた1,600枚のCDが部屋中に散乱したこと、ラックの棚板を留めていたはずのネジが全てすっぽり抜けていたことはかつて掲示板で書いた通りです。お陰でしばらくは悲惨な生活でしたが、昨日何とか解決しました。

Schmidtさんからは「大工さんにラックを特注するといいよ」とのアドバイスをいただきましたが、私が採った方法はそれではなく、さりとて新規に購入するのでもありません。残ったCDラックの板を再利用し、別途補強用の板をたくさん使ってやれるところまで補強して復活させるというものでした。もちろん、不器用な私ではとてもそのような作業はできないので本職にお願いしました。それでも作業には半日以上かかりました。今度はしっかりしたラックに仕上がったので、簡単に崩落することはないでしょう。CDもやっとラックに戻せたので部屋や廊下が広く使えるようになりました。本当に悲哀を感じさせられた日々でした。

そこで今後の教訓を。

市販のCDラックを買うなら、強度が心配なのであまり大きなものを買うべきではない。1,600枚収納の大きなラックより、800枚収納の堅牢なラックを2つ買った方が強度の面で安心できそうである。大きなラックを買うなら、補強してから使った方が、将来の危険に対して安心できる。

CDラック崩落事件のせいで、女房・子供には「いい加減にしなさい!ばか!」と言われ続けましたが、「CDはむやみに買わないこと」などという教訓を自分で作る気はさらさらない私でした。そうは言いつつも、そのうちにCDの重みで床が抜けるのではないかと私は真剣に心配しているのですが、現実にそうなったら今度は離婚されてしまいそうです。親権も危うい・・・。因果な趣味を持ってしまったものです。皆様もお気をつけて。

 

(An die MusikクラシックCD試聴記)