月別アーカイブ: 2015年5月

葛飾区 新小岩に転居しました。

5月14日に転居しました。今度の住まいは東京都葛飾区、新小岩です。

私はさいたま市(浦和)に長く住んでおりました。駅で言いますと南浦和に9年、武蔵浦和に14年です。浦和はいかにも田舎っぽいのですが、住みやすいことこの上ない町でした。私は持ち家もあったのでそこを終の棲家とするつもりでいたのですが、今年2月に私の人生の中で最悪の事態が起きました。離婚が確定したのです。二人の愛娘にはもう会えません。私はひとりぼっちになるのです。そうなると、今度は8部屋もある家に男が一人で住み続けるわけにはいかなくなります。また、新たな人生を歩むためには浦和から離れた方が良いと判断し、暮らしやすそうな東京の下町、新小岩への転居を決めたのです。

そうと決めた後は大変です。離婚は紙切れに印鑑を押すだけで終わりますが、男一人が物理的に移動するには準備が要ります。まず家を売る。それとほぼ同時進行で新居を決めなければなりません。それに、引っ越しのために家財道具を処分しなければなりません。新居はマンションなので居住スペースはたかがしれています。やむなく大量の家財道具を破棄しました。CDはあらかじめ処分していましたが、これまた大量にあった蔵書もほぼすべてを処分しました。大事にしていたCDとも、本とも涙を飲んでお別れです。

CDは手許に数えられるほどしか残さなかったので、いっそのことオーディオ機器も売り払ってしまおうかと転居の前日まで悩みました。聴くCDがよくよくないのだから立派な機材があっても宝の持ち腐れなのです。オーディオ機器まで手放せば、本当に過去の自分と決別できそうな気もしたので真剣に悩みました。それに新居はマンションなので、以前のように自分の好きな音量でCDを聴くことはできないのです。オーディオという趣味を続けられそうにないとも考えられました。しかし、生来の優柔不断である私は、そこまでしていいものかどうか踏ん切りをつけることができませんでした。ついに時間切れになってしまい、オーディオ機器はとりあえず新居にそのまま持って来ることになりました。

新小岩に来てみると、予想した以上に快適な場所でした。全く縁もゆかりもない土地ではなかったのですが、ここが私の住む町だと思うと、都のように思えてくるものです。部屋の片付けも終わり、懸案のオーディオ装置のセッティングも終了しました。オーディオの環境としては劣悪に違いないと思ってきたのですが、今のところマンションの住民としてはほぼ満足できる音が出ています。というより、ほどほどで満足しなければなりません。

それはともかく、私はすっかり天涯孤独の身になりました。離婚が決まってからは道を歩いていても子どもたちとの幸福な日々を思い出して涙を流すという情けない状態だったのですが、いつまでも過去を振り返ってばかりはいられません。実際に私の新たな人生はこの地で始まっているのです。そして私は新たな人生を始めるためにこの地に来たのです。前向きに生きて、自分で人生を切り開いていきたいです。

(2015年5月28日)